Saturday, April 5, 2008

家族の誕生 가족의 탄생 Family Ties

全く関連がないように見える三つの話が,後半部に連結する独特な形式のドラマで,血縁と関係がない多様な人間関係の中で結ばれる<家族>の意味を描いた作品

▼誰が見ても恋人カップルと誤解するほど親しく,友人のようで恋人のような姉弟ミラとヒョンチョル。自由な人生を楽しむヒョンチョルは,5年の間 の便りなく,突然姉ミラを訪ねてくる。人生が少しは曇る20歳年上の女性ムシンと一緒に。そして,素晴らしい人生を夢見たミラは,愛する弟ヒョンチョル, そして弟が愛する女性ムシンとのハラハラして,ぎこちない同居を始める。

▼一方,リアリストのソンギョンは,ロマンチストの母メジャのために静かな日がない。愛ならば万事OKの母の後始末をするソンギョン。ボーイフレンドのジュノとの愛情戦線に混じった暗雲もきれいに晴れる兆しを見せない。

▼そして,そいつの愛のために気楽な日がないギョンソクとチェヒョンがいる。顔も気持ちも可愛いチェヒョンが,あふれる愛を周囲の人々に分けていたら,ボーイフレンドは愛情欠乏症にかかってしまったという数奇なカップルだ。

▼この7人は,愛だけでも複雑だが,あちこちで絡まり混ざったスキャンダルでいつも人生が揺れている。愛にスキャンダルに風が静まる日がない彼ら。果たしてきらびやかな幸福が生まれるだろうか。

砂入:ジョエルいわく豪華キャストでの映画です。パクチャヌクの『オアシス』で小児麻痺の女の子を演技したムンソリ、韓国で超、超ベテランの大女 優、コ・ドゥシム、『ホロヴィッツのために』で好きだった オム・ジョンファの弟、オム・テウンなど、結構際どい複雑な関係から家族が生まれそして時間が たち人間を形成していくと言う話。

映像は綺麗、自然光で出来ており、しかし話は入り組み面白く構成されながら結果的に人間の素晴らしさが心に残るかんじでした。

もう一回見ても良いかも。

ケンカの技術 싸움의 기술 The Art Of Fighting

刑事を父に持つ高校生が,学校を何度も転校して,友人もなく,いつも殴られていたが,読書室に隠遁中の伝説的ケンカの高手に会って,その技術の伝授を受ける過程を描いたコミック・アクション

▼殴られるのが日課で,休むことなく殴打を誘発させる小心者の不良高校生ソン・ビョンテ。殴られないで暮らす平安な人生を夢見ながら,あらゆるケンカの本を読破したが,一日一日が苦難の連続だ。

▼そんなある日,読書室B号に起居している見知らぬ男を発見する。オ・パンス。メキシコの青い海に行く日を待ちながら,自分だけの生活の技術(?)で隠遁中の伝説の高手。15年前,伝説的なケンカの実力で全国を制覇した高手中の高手。

▼オ・パンスは,全てのものに無関心に見えるが,ピョンテの隠れた才能は,彼の興味を刺激する。しかし,殴られながら生きてきた者の恐れを破るの は,容易ではない。応用力不足,経験不足の中で「生きていくこと」それ自体が戦いの連続の世の中で,ピョンテは,真の高手となれるだろうか。

砂入:韓国の男の中の男、超ベテラン俳優、そして人間味溢れるしぶ-いペク・ユンシクが喧嘩のプロ、というかこの男道の切り札の様な人に主人公のソン・ビョンテは喧嘩を習います。それだけでなく人生を習います。

良いですねー、僕も昔、こう言ったことを教えてくれる人に出会いたかった。喧嘩がもっと強くなりたかったかもなんて思いながら見ました。

面白おかしく、この映画はジーンと熱い、温かい人間のよさ、そして内に秘める感情等をすっきりと深く語ってくれました。いやー良かったなー久しぶりにいい映画。

ジョエルと一緒に見ましたが、僕も感情移入が多く、ウワーッとなったり騒いだり楽しく見ました。すてきな夜でした。満足満足。

知り合いの女 아는 여자 Someone Special

命3か月という時限付き判定を受け,希望なく人生の締切りを準備する野球選手と,彼が初恋である近所の女性が繰り広げるロマンチック・コメディー

▼一時は第一線のプロ野球投手だったけど,今では2軍に所属する外野手トン・チソン。恋人に突然の離別を通告された日,弱り目にたたり目で3か月の命という判定まで受ける。やけくそになって行きつけのバーに行き,めちゃくちゃに酔ってしまった。

▼気がついてみると旅館部屋,顔なじみの女性バーテンダーが,彼をたたんで封筒に入れてきたという。本当に変な女性だ。

▼翌日,野球練習を終えての帰り道,ラジオから聞こえてくるメッセージに身に覚えがある。ある夜の話が,<ピルギ姫>のメッセージとして流れたのである。そして,付け加えられる愛の告白。私を知っている女?

▼本当におかしな女性だ。主業は,当選率100%のラジオ・メッセージの応募,副業でバーテンダーをしている女性ハン・イヨン。10余年前から,チソンと隣近所になった日から彼の足跡を数えながら少しずつ続いた愛。

▼ところが昨日,酒も飲めないその男がたずねてきて,突然酒を注文した。続けて3杯飲んで,その場で気を失った。しかたなく彼を旅館に移して,寝 ついた彼をぼうぜんと見守っていた。しかし,狂ったように鳴る自分の心臓の音にその男が目覚めるのではないかと思ってこっそりと旅館を出た。その人のそば にもっといたかったけど。

砂入:超良かった『息子』、『正しく生きよう』の脚本、又は監督をしたチャン・ジンの映画です。少し雰囲気は『息子』の語り口調っぽく、『正しく生きよう』、『息子』と同じく良く書かれた映画でした。

良かったんではないですか?僕はソウソウでした。

正しく生きよう 바르게 살자 Do The Right Thing

▼続けて起こる銀行強盗事件で民心がおちつかないサンポ(三浦)市。新しく赴任した警察署長イ・スンウは,類例がない銀行強盗模擬訓練を実施する。しか し,この訓練を通して,民心も得て,野心も満たそうとする彼に,思いがけない伏兵が現れる。無邪気に見えた交通課巡査チョン・ドマンが強盗に抜擢され,訓 練がますます絡まり始めたのだ。

▼いい加減に訓練が終わることだけを待つ参加者たちの希望を無視したまま,不誠実な人質たちを説得しながら,きちんと準備された強盗としての模範 を見せるチョン・ドマン。警察でも強盗でも,受け持った任務に最善を尽くすバカ正直な性格のせいで,彼の頭の中には,ひたすらミッションを成功裏に終わら せようとする考えだけだ。

▼彼の強盗熱演で,模擬訓練はなかなか終わらず,結局,特殊機動隊が投入され,TVを通して全国に生中継されるなど,訓練は実戦よりさらに真剣になっていく。果たしてこの訓練は,どのように終わるのだろうか。

砂入:これは久しぶりに良く出来ていた映画です。 面白いし、良く考えられています。映画の中で映画がひとりでに出来上がると言うプロセスが自然 に行われます。状況が非常に面白おかしく、その辺鄙な状況をみんながメイクセンスしなければいけないという、いいえ、辺鄙な状況をロジカルに考え演じなけ ればいけないという状況が生まれ、それが映画が作られる時の監督のコントロールの形が浮き上がってきます。これが映画内のシナリオの中で極自然に出来上が るんですね。凄いです。

偶然的に、ラースフォントリアースの『ドッグ・ヴィル』の演劇のようなステージで演じられる話と言う設定を思い出しました。仮定の設定から即興で皆が話を作り上げると言う、稀に前衛的な構成。

しかし、ただ画期的なだけではないんですね。これが面白いんです。それが良かった。ただ良くできていると言うよりか、面白く良く出来ていて爽快。

奇談 기담 Epitaph

▼1942年の京城。東京留学中だったエリート医師夫婦キム・イニョンとキム・ドンウォンは,突然帰国して,京城最高の洋式病院アンセン(安生)病院に赴任する。

▼彼らは,病院院長の娘との政略結婚を目前にしている医大実習生パク・チョンナム,幼年時の事故で足が不自由な天才医師イ・スインとともに京城生活を始めるようになる。

▼京城を荒々しいうわさで染めた連鎖殺人が猛威を振るう中,自殺した女子高生の死体,一家族を抹殺した交通事故で唯一生き残った10歳の少女が運ばれてきて,病院には陰鬱な仏教の声が鳴り広がる。

▼それぞれ秘密の愛を抱いて一所に集まるようになった彼らは,近寄ってくる破局を感知できないまま,徐々に愛と懐かしさが醸し出す背筋が寒くなるような事件と向き合うようになって,京城を揺るがす悲劇のうず巻きがますます彼らの前に迫ってくる。

砂入:音楽や雰囲気、そして黒澤の羅生門のような入り組んだ構成、日本映画のクラッシックの前衛的なものを思い出させる映画でした。ジョエルが言 うには最近の韓国映画は日本に植民地にされていた時代の作品が結構出てきているらしいのです。昔はその時代を扱った映画は日本に対する怒りがもっぱら多 かったが、最近のはその頃の無意識.........僕が思うに、そんな難しい時期にもあった良かった事、もしかしたらそんな酷かった日本に対する称賛、 ほら意識的な抑圧されていたそんな感覚が今は出てき始めているのではとか、またまた僕は深読みをしました。

昔広島のプロジェクトで何処かの被爆体験者と話をしていたら、「わし等はアメリカを憎んでおらんかった、それよりは50年代のアメリカのグラマラ スなイメージや生活観は憧れた。それがわし等を頑張ろうという気にさせた」と聞いた時、少し奇妙な気分になったのを覚えています。被爆体験者は怒りをもっ てアメリカを見ていたと思い込んでいた僕は、何かこの意見で人間らしい、欲望、生きる願い等を切実に感じました。『平和より団子』って感じでしょうか?

現在は韓国の物、有名人、映画、文化はお洒落なフィルターに包まれは同世代感覚で日本にいっぱい入ってきます。そんな時代に、日本に対する意識が 変わってきた韓国、バブルで急成長を見届け韓国、経済的にも日本に引けをとらなくなり、韓国の天才映画監督、ボンジュノが日本の映画監督の溝口などをイン スピレーションにあげる時代。その中下のほうにあった感覚が今の韓国にフワフワと湧き上がって来てるのでは?そんなのを感じさせてくれた一本です。


二人だ 두 사람이다 Someone Behind You


▼一番下の叔母が,一番上の叔母を殺害する衝撃的な場面を目撃した女子高生カイン。この事件後に,カインには,おかしなことが起こり始める。

▼同じクラスの友達ウンギョンが,カインを殺そうとするかと思えば,担任先生までもカインを攻撃するという信じられない状況に置かれるようになって,いつも現場には,怪しいうわさの主人公の同級生ソンミンが,カインを注目している。

▼実父を殺したという変なうわさの主人公ソンミンは,カインに対し,「誰も信じなければ生きられるかも知れない。」という理解できない言葉を残す。

▼繰り返す悪夢の中で,カインが信じられる人は,家族と,常に彼女を暖かくかばうボーイフレンドのヒョンジュンだけ。あらゆる努力にもかかわらず,死の影は,再びカインに向かって忍び寄ってくる。

砂入:少しオッパッピーな脈絡なあらすじのサスペンスホラーです。主人公の女の人は友達に似てます。何か長い間憎まれ、復讐を理由に映画はある女 の子とそのハンサムな彼氏と家族、訳のわからん山の上に住む妻を殺してしまった為に苦しみ生き続ける男やら、不吉なカースとともに繰り広げられます。まあ まあ印象派なし、怖くもなかったし、面白くもなかった。

ビッグ・スウィンドル!犯罪の再構成 범죄의 재구성 The Big Swindle

5人の専門詐欺師たちが韓国銀行に詐欺を仕掛ける過程を描いたコミック犯罪劇

▼詐欺前科で出所して1月,チェ・チャンヒョク(パク・シニャン)は,興味深い詐欺事件を計画する。それはまさに詐欺師ならば一度ぐらい夢見る史上最大規模の韓国銀行詐欺。

▼5名の最高の詐欺師たちがチームを組んだ。完ぺきなストーリー開発者チェ・チャンヒョクをはじめ,詐欺師の大物キム先生(ペク・ユンシク),最 高のほら吹きオルメ(イ・ムンシク),生まれながらの女キラーつばめ(パク・ウォンサン),ファンタスティックな偽造技術者揮発油 [ガソリン](キム・サンホ)。しかし,彼らはお互いを信じられない。目標は一つ。だが彼らは,みんな互いに違う胸算用を持っていた。

▼難攻不落の韓国銀行が襲われ,50億円が引き出された。しかし,結果は消えてない。みんな散り散りに散って,お金は消えた。明らかにスキがない完璧な計画。何が問題だったのか。

▼チャンヒョクは,逃走中に車ごと転落死し,負傷したオルメが逮捕され,逃亡をはかった揮発油 [ガソリン] が賭博場で捕えられる。つばめも冷たい死体で発見される。これらすべては,まだ行方不明のキム先生の別の詐欺か。でなければ,この詐欺を計画したチェ・ チャンヒョクの別のストーリーか。

▼事件を追跡するチャ班長(チョン・ホジン)は,韓国銀行詐欺の首根っこをつかむようになった決定的な契機が,一人の女性の情報提供電話だったこ とを知る。容疑者として浮び上がった詐欺師ソ・インギョン(ヨム・ジョンア)。キム先生の同居の女である彼女は,韓国銀行劇に組み込まれなかったが,常に 彼らのそばにいた。彼女が,決定的な情報提供者なのか。

砂入:ジョエルのフェーバリット映画として一緒に見ました。チュスンウが出ていた『いかさま師』の監督、チェ・ドンフンです。ジョエルはこう言ったよくできた映画が好きらしいです。

クォン・スンブン女史拉致事件 권순분 여사 납치사건 Mission Possible: Kidnapping Granny K

▼殴られるのが日常茶飯事の病弱なカン・ドボム,容貌は野生きのこで,性格はビニールハウスの中のつぼみのようで,いつも傷つく小心者ムン・グニョン,20代中盤だが,勉強も求職も一度もしたことがない無脳ソ・ジョンマン。

▼この含有量未達の屈辱3人組が,刑務所に収監されたまま,出産が差し迫ったドボムの妻の保釈金のために,ウズベキスタン見合い詐欺に飛ばしたグニョンの母の入れ歯費用のために,そして白手としての品位維持費(?)のために,大胆な一発をさく烈させる決心をする。

▼目標は,クッパブ財閥クォン・スンブン女史。女だから病弱なドボムより力も弱く,高齢だから小心グニョンよりうぶで賢くなく,お金は積み上げて暮らしているから無脳ジョンマンでも一生暮らせるだろう,と考えたのに。

▼ドボムは死ぬほど殴られて,グニョンは涙がかわく日がない。そしてお金は,自分が自ら身代金を受けとるというのに,その金額が500億ウォン。途方もない人質に手をつけてしまった。

砂入:結構よくある韓国映画ですね。ジョエルと一緒に見ましたが、映画的には少し僕のタイプではなく、疲れていたのもあって、楽しんだというよりは頑張ってみた感。映像はきれいで、技術もよく出来ていて、ギャグはまあまあだけど、人間的な甘酸っぱさが韓国的。

次の映画でジョエルと一緒に泣けるのを期待でーす。

お母さんは死なない 어머니는 죽지 않는다 mother nover dies

▼老年の作家チェ・ホは,書斎で原稿を書いている。彼は,しばらく文を書くことを止めて机の上を見る。机の上に架けてある小さな額縁には,古い原稿用紙に <I love you>というよろよろした文字が書かれている。しばらく手を止めたチェ・ホは,インクをまたつけて原稿を書き始める。

▼試験を受けている女子高の教室。教卓の上に積まれた携帯電話の中のジヘの携帯電話に<アイラブユー>という受信音が鳴って文字が到着する。ジヘ は,初恋の人に会いに行ったというボーイフレンドの文字に祝い文字を送ってあげる。ジヘが最も好きなボーイフレンドは,彼女のおじいさんのチェ作家だ。

▼初恋の人に会いに行ったというチェ・ホ作家は,小さなふろ敷包一つを持って,ソウル市のニュータウン開発で一時間後に爆破されるクパバル(旧把 撥)の町内に走って行く。世間知らずの子供のように楽しく走って行った所は,壊されていくある家の前。チェ・ホが会いに行った彼の初恋の人は,世の中で最 も美しかった自分のお母さんイ・ヨンヒ女史だ。

▼お母さんは,ミルジョンビョン(小麦粉煎餅)を焼く時も可愛い花を飾って,家でも常にきれいな服を着ていた。しかし一方では,夫もなく一人で下 宿屋をしながら,子供3人をみんな育てたがめついおばさんであった。末っ子の息子ホにとってお母さんは,最も親しい友人で,恋人で,初恋の人だ。

▼父が早く亡くなったことを除けば,幸せな幼年時代を送ったチェ・ホは,新春文芸に登壇して作家としてデビューする。息子が作家になったのが,あ まりにも誇らしくてうれしいお母さん。長女と長男が家を出た後にも,末っ子の息子ホは,常に自分のそばにいた。しかし,永遠に切ないと思った末っ子の息子 ホが,ある日,お母さんのそばを離れて一人で住むという。

砂入:結構苦しみながら見ました。いいお話だったんですけど、作り方、とり方が少し臭い。

息子さん役のハ・サンウォンは会田まことに似てました。

神童 - 監督:萩生田宏治

ストーリー

幼い頃から「神童」と呼ばれていたピアノの天才少女、うた。彼女は指を保護するために球技を禁止され、常に手袋を着用するという生活を強いられて いた。しかし膨らむのは大人の期待ばかりで「自分が本当にピアノが好きなのか?」ということさえ分からない。逆にワオは音大を目指す浪人生。次の試験に落 ちればピアニストをあきらめなければいけない。そんな二人がちょっとした出来事で出会い、うたはワオにピアノを教えるようになり…。

砂入:久しぶりに見ました日本の映画、すっかり見てなかったですね。でもこれサイトで読むと、今日本は空前のクラッシク・ブーム、それ読んでがっかりしました、良くなんでか、わからないけど。

内容はまあまあ、日本人の才能や天才に対する永遠の憧れを感じましたね。好きなんですよね、抜群と言うかとび抜けてる人を。これは日本人と言うか、どこの国の人もみんなあこがれるんでしょうね。

天才ピアニスト、うたはまたしても天才だったお父さんと同じく難聴がどんどん進んでるんですね。これは少しビョークの『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を思い出しました。お父さんは難聴が進んで音楽家として死んでいく自分を恐れ自殺。

うたは英才教育を受け、そしてお父さんとの小さい頃からの感覚の導きを受け音楽を心から知っている。

簡単に言うと、才能の力が物事を導くと言うあらすじなんです。

この様な状況、偏屈である事を恐れていない性格、人と違う事が罪とされる日本では、この様に才能と言うシールドで人と違うと言う事が美とされるん ですね。ほら、「隣の明子ちゃんはピアノの天才らしいよ、なんか変な子だけどね、天才だからしょうがない」ってな感じで。憧れるんでしょうね、みんな。こ の映画を見て何人親が子供を天才ピアニストに仕立て上げようとしたんでしょうね。音楽の感覚の句の字もない肉まんみたいな息子娘達を。やはり感覚の導きは 中々普通の人たちじゃ難しいと思います。少なくとも、この映画を見てピアノに憧れるという時点で子供の音楽の感覚を導くことは出来ないと思います。

空前の大ブームは、日本の将来を作りたい願望という共通意識から生まれた?海外の天才ピアニストが13歳のまたもや天才ピアニストの女の子に自分のコンサートの場を譲り、彼女に演奏をさせて、「もう自分の時代は終わった」と言い残した所等、少しわざとらしくないですか?

もう少し涙も有っても良かったかも。出てる人たちの顔が一番印象的だった。みんな良い顔。

厳しすぎる、僕?

浜辺の女 해변의 여인 Woman On The Beach - ホン・サンス

韓国西海岸に位置するシンドゥリ海岸へ短い旅行に出発した4人の男女の日常的な旅行話を通して,鄙陋(ひろう:身分・性行が卑しく下品な・こと)な私たちの人生をもう一度暴く作品

▼新しく演出する作品のシナリオ創作に難航している映画監督チュンネは,後輩の美術監督チャンウクに訳もなく旅行に行きたいとせがむ。

▼チャンウクは,自分の恋人も一緒に連れて行くという条件でチュンネの要請を受け入れ,二人の男と一人の女は,同じ車に乗って旅行に出発する。

砂入:出ましたホン・サンスの新作、「浜辺の女」とはエリック・ロメールの『海辺のポーリーヌ』を思い出させる題。題だけでもセンスいいなーと思いました。先ず最初。

いやいや自伝でしょうね、彼の作品は。主人公は映画監督、女癖が悪い、まさしくもホンサンスではないですか。過去の作品は結構、シニカルでビター。人間のさがのやるせなさを痛々しく描いていましたが、今回はあっけらかん。

一瞬の取り付かれるような恋に落ち、創作意欲とその淵から彼を突き落とすような恋、そして帰っていく映画監督としての自分の生活、最後はやはり妥協は出来ない、人に自分を受け渡すことが出来ない人たちのほんの一瞬の自己麻酔のような恋。

しかし過去の作品はもっとその状況に悲観を感じていましたが今回はもう諦めたと言うか、恋に落ちる事はプロ並み。所謂やりチンと映画創作が重なり合い、永遠に映画を作り、恋をするという人生?

どうなんでしょうね、これって?所謂、ロボットじゃーないですか?作る為のメカニズム?人間は、作家は精巧に作られているってか?少しそんな底の浅さが見えました。

良い映画とは?なんなんでしょうね?

「숨 Breath 息」 キム・ギドク

▼死までいくらも残っていない死刑囚チャン・ジンは,鋭いキリで自分の首を刺して,自殺を試みる。死を操り上げようとする彼の努力にもかかわらず,結局,声だけ失ったまま,また刑務所に戻る。

▼戻ってきた刑務所で待っていたのは,彼を愛する若い囚人。だが,チャン・ジンには,この世に残っている未練は何もない。

▼何不足ないと見えるヨンの人生は,夫の浮気を知るようになって外れ始める。偶然にテレビで死刑囚チャン・ジンのニュースを見たヨンは,彼に妙な憐憫の情を感じて,彼に会うために刑務所へ向かう。

▼ヨンは,チャン・ジンのために,してあげられることを探して,四季をプレゼントすることにする。死の他には何も持たなかったチャン・ジンに,人生のぬくもりを呼び込む。

▼継続する出逢いを通して,二人は,単純な欲望以上の感情を持つようになるが,ヨンの夫は,二人の関係を知って,彼らの愛を妨げ始める。

砂入:久々に見ました、キム・ギドクの映画。少し『私たちの幸せな時間』を思い出しました。しかし、キムギドクの映画にいっぱい出てる女優、パク・チアはとっても狂気の顔。

この人が死刑囚のために壁紙を持ってきて監獄を訪問、部屋をトータルコーディネイトで服も四季に合わせ装って、歌を歌うんですがその素人ののりのりの姿、一生懸命に声を張り上げてうたう音などがなんか非常に強い印象を与えました。本当に狂気と言う言葉が似合う感じでした。

その感じがキムギドクの精神の行ったところを表す気がして、凄みとも感じました。

伊丹重三と宮本信子と言った感じで、付き合ってるか結婚してるか知りませんが、キムギドクとパク・チアはそういった仲でしょうね。

作業の定石 작업의 정석 The Art Of Seduction

異性を誘惑する高手として噂の二人の男女が出会って,お互いを誘惑する過程を描いたロマンチック・コメディー

▼作業(ナンパ)界の代表選手ミンジュンとジウォンが会った。選手は,選手を調べてみるのが道理。作業界の高手として噂の彼らにとって,ミンジュ ンとジウォンは決してたやすい相手ではない。いよいよ磨きあげた悲壮の作業技術の実戦テストをしてみる機会がやってきた。ミンジュンとジウォンの作業対決 は,徐々に走り始める。

▼緻密な水面下の作業を経て,本格作業の対決に入ったミンジュンとジウォン。しかし,自身満々なジウォンの派手な作業ノウハウも,余裕満々のミンジュンの老練な作業テクニックも,自然な心の動きに適う秘法はないことを徐々に悟らせ始める。

▼しかし,真のプロは,勝負が決まるまでは競技をやめないのが道理。作業の真剣勝負を繰り広げる最後の勝者は,どちらになるだろうか。そして数多くの作業で生き残った者にだけ与えられるロマンスの甘さを彼らは享受できるだろうか。


砂入:つまらんかった。時々面白いギャグがあったけど、話としてはナッシングでした。

人魚姫 (初恋のアルバム ~人魚姫のいた島~)인어공주 My Mother, the Mermaid

あまりにも誠実でもどかしい父と,これとは反対にがめつい母の間で葛藤する20代の女性が,両親が純粋な愛を育んだ故郷の島の時代を直接体験するファンタジードラマ

▼ナヨンは,銭湯のアカすり仕事に猛活躍中のがむしゃらな母と,優しくてお人好しの父との生活にうんざりしている。そうでなくても母と父という存在が不満な状況なのに,父は,突然家を出て行ってしまう。

▼しかたなく父を探して母と父の故郷である島の村に行くナヨン。ところが,その島で夢でも会うことが考えられない人に会うようになる。ナヨンの前 に現れた人は,20歳頃の海女である母,ヨンスン。凛々しい姿はそのままだが,現在の姿とは比べようもないほどきれいで純粋な姿のヨンスンは,あまりにも 愛らしい。

▼ところが,彼女は,島の郵便配達人に心を奪われていて,自転車に乗って走る澄んだ目の郵便配達人ジングクもまた,ヨンスンに対する気持ちを隠せない。

▼けれども,20歳のヨンスンとジングクは,それこそ恋愛初歩。ナヨンは,ひとまず母の確実な助力者になる決心をして,二人の愛にこっそり割り込む。果たして母は,初恋を成就できるでしょうか。

砂入:チョン・ドヨンいいですね。そして超可愛いパク・ヘイル。二人の純愛ぶりは可愛くって可愛くって。話もとても良いです。この解説では見えませんねこのよさは。

砂入のあらすじ:母、ヨンスンは現実的。つばを吐き、人にも親切でなく、荒く、ビター。存在のないお父さん。怒りと罵りの中で育ったナヨンは現在彼がいる。彼は孤児でナヨンを愛している、しかしナヨンは自分の環境や現実からこの人と幸せをつかめるか不安である。

ナヨンは母の故郷へと旅に出る。そこでタイムスリップしたようになり、母の若いときにであう。そこで母の若い頃、字が書けなくあまさんをやる母、郵便配達の男性、父、二人はプラトニックに好きあう。その恋を垣間見るナヨン。

ナヨンは母と父に新たな思いを抱く。

こう話で説明するとドライですね。見てください。見ないと恋の様子のよさが見えない。チョン・ドヨンとパク・ヘイル、この二人の初恋模様は素晴らしい。可愛い。旨い。表情、言葉、刹那が心にスルーと入ってきますよ。

ハッピー・エロ・クリスマス(チャ・テヒョンのハッピー☆クリスマス) 해피 에로 크리스마스 Happy Ero Christmas

温泉都市儒城(ユソン)を背景に派出所巡査とボーリング場職員,そしてやくざの親分の三角関係ラブ・ストーリーを軸に温泉の街の人々の多様な姿を描いたコメデイ映画

▼毎年,大韓民国4700万人の男女が,特別なクリスマスを夢見る。温泉都市ユソン(儒城)の男女も例外でない。2003年のクリスマス,新米巡 査ソン・ビョンギは,チンピラのパン・ソクトゥを捕まえて,長い間の片思いを成就させるという野心に満ちている。その片思いの相手は,クリスマスの日に男 にふられるという失恋ジンクスを持ったボーリング場職員ホ・ミンギョン。今回のクリスマスだけは,そのジンクスが起こらないように切実に願っている。

▼ソン・ビョンギの長い宿敵パン・ソクトは,常にクリスマスを刑務所で送ってきた孤独な温泉組親分。見た目に似合わずロマンスの愛を夢見るうぶな ところがある。彼らのクリスマス計画に支障がでたのは,ソクトがミンギョンに会ってから。偶然にミンギョンが吐いた唾を運命のように受け止めたソクトは, ピョンギの愛さえも威嚇し始めて,ミンギョンは,白馬に乗った王子様がピョンギなのか,ソクトなのかわからなくなる。

▼一生一代,最大のタックルを迎えたピョンギは,ソクトとの一勝負をねらう。ピョンギは,今回のクリスマスを彼女と一緒に送れるだろうか?ミンギョンの失恋ジンクスは,果たして今年も破ることができないのか?ソクトは,今冬だけは,刑務所の外で暖かく過ごせるだろうか?

砂入:ダメでした。つまらない話、出てる人たちは可愛い。時々出てくるヴィジュアル・ジョークは面白い。でも肝心の物語が............。

ネギをサクサク,卵をポン 파송송 계란탁 Son, My Enemy(Cracked Eggs and Noodle)

ある日,面識のない息子の訪問を受けて,突然パパになってしまった26歳のチョンガー(独身男)の体験を描くコミック・ドラマ

▼贋物であってもレコード業界の復興のためにまい進するテギュ。今日も女性をそそのかす彼の前にある子供が現れる。名前はチョン・イングォン,年 齢は9歳。当惑するテギュは,イングォンの年齢を計算すると心当たりがないわけではないが,このままチョンガー生活を終えたくはない。イングォンを送りか えすために,訳もなく知らんふりをしたり,警察署に迷子届をしたり,路上に捨てて逃げるなど,あらゆることをつくす。

▼しかし,子供らしいうぶな顔で子供らしからぬ心理戦と肉弾戦を繰り広げるイングォン。普通の敵ではない。そんなイングォンが思いがけない取引き を提案する。一緒に国土縦断をしてくれれば,もうつきまとわないという。9歳で頑張ってみてもせいぜい3日と踏んだテギュは,楽しく国土縦断に旅立つ。

▼一方,国土縦断を終わらせれば,願いが叶うと堅く信じているイングォン。イングォンの願いは,何なのか。イングォンの出生の秘密とは。テギュは,26年間守ってきたチョンガー人生を最後まで死守できるだろうか。

砂入: 題材からして涙を誘う映画です。最初は結構かったるい感じで始まります。しかし長い道のりからゆっくりと二人は繋がり、そしてこの旅の実 態を知っていくのです。ロードムービーという時間の流れの中、時間をすごした事がなかった親子がゆっくりといやいやながらやり遂げる、最後はお涙頂戴とは いえ、やっぱりキュンと来ました。良かったです。

この俳優イム・チャンジョン、『セックス・イズ・ゼロ』で軟派な印象を受けましたが、『一番街的奇跡 MIRACLE ON 1st STREET』で中々の人情深いキャラクターをしました。

今回も時間をかけ、2時間の映画の中で強い印象を与えます。判っちゃいるけどやめられないって感じでしょうか?こういう映画は。そこで一言、『いやー、映画って本当に素晴らしいですね。』

星 별 The star


電話局でエンジニアの仕事をしているヨンウは,誰よりも誠実で認められる社員だが,孤児で生きてきたために誰にも簡単に心を開かない孤独な男。星を観察し て星座に含まれた神話をすべて暗記している彼が唯一心を打ち明ける存在は,言葉さえ通じない彼のルームメートの子犬アルフォンスだけ。

▼そんな彼に空の光る星のように近付くことができないほど愛する人がいる。子犬のアルフォンスを見てくれる獣医師スヨン。ヨンウは,機会があれば動物病院に行って食べきれないほどの子犬の餌を買ったり,子犬たちを見ると言い訳して彼女の周囲をうろうろする。

  ▼孤独さに踏み付けられて勇気を出せなくて,自分の愛を少しも表現することができなかったヨンウ。ついに勇気を出して,スヨンにデートを申し込むけれど,運命の星は,約束の場所に行ったヨンウとスヨンをすれ違わせてしまう。

砂入: 結構、駄目押しの映画でした。不器用な男と、動物病院の可愛らしい女のドクター。そしてアルフォンスという犬、男は孤児で、いなくなった 息子を探し続けて死んでいくある母とその夫のドクター。物語は色んな展開をして、引っ張って引っ張って、こじつけて終わっていきました。感無量の訳のわか らない満足感でした。

イカとクジラ The Squid and the Whale- 監督:ノア・バームバック Noah Baumbach

某サイトより(あらすじ):ある日突然、パパとママは“他人”になった。 1986年、ブルックリン、パークスロープ、16歳のウォルトと12歳のフラン ク兄弟はその夜、ブルックリンの我が家で、人生最初の転機を向かえていた。父バーナード・パークマンと母ジョーンが、突然「別れる」と宣言したのだ。もち ろん、まったく兆候がなかったわけではない。頑固で尊大なバーナードは、かつて脚光を浴びた作家だったが、今や永遠に続きそうなスランプを抱え、生活のた めに大学で講師をしている。反対にジョーンの方は、新人作家として「ニューヨーカー」誌上で華々しいデビューを飾ろうとしていた。

家族はバラバラになり、兄弟は母親と父親の家を行き来する日々が始まる。離れ離れになり、4人の気持ちはどんどん離れていくばかり。一般的な家族の暮らしとはかけ離れた新しい生活が始まる。

一生変わらない親と子の関係。そして父親、母親になった事実は消すことができない。いっしょに住むことはできなくても家族は、家族。ちょっと妙だけれど愛らしい悲喜劇。

砂入:『Margot at the Wedding』をみて感心したので友達に借りてこの監督の一本目の作品を見ました。ウェスアンダーソンがプロデューサーなんですね。それだけでこの人は米国映画界のプリンスとなるわけですね。

出来は良いです。すごく良いです。若い青年の思春期と、両親の離婚、ありそうででも、ないのがこの両親は両方文学作家なんですね。それとブルック リンに住んでるんですね。それと、奥さんが昔はその時文学者として有名だったお父さんにあこがれた女の人だったのが、逆転しお母さんが有名な文学者となっ た後の離婚。

設定も面白いが出ている人が皆良く描けてるんですね。お父さん、はははは。息子、ふふふっふ。お母さん、結構現実的かも。もう一人の息子さん、ピクルスというあだ名。

もうこれ以上書きません。見てください。マスターピースでなく、感動的でもなく、すごいって訳でもなく、極日常的なニューヨークの良くありそうで見られないお話。

Margot at the Wedding -  Noah Baumbach

あらすじ(某サイトから): 頭の回転が速く、舌鋒鋭い短編小説作家マーゴット・ゼラー(二コール・キッドマン)は、どこに行っても混乱を巻き起こす問題 人物。結婚することになった妹ポーリーン(ジェニファー・ジェイソン・リー)の元を息子のクロード(ゼーン・ペス)と訪れたマーゴットは、ポーリーンの婚 約者で無職のアーティスト、マルコム(ジャック・ブラック)に出会った途端、2人の結婚に対する不信の種をまき始める。

砂入: とても臨場感のある映画だった。先ず、全てのシーンが自然光というか其処に与えられた光を使い撮ってある、そうです、暗い場所は暗く撮っ てあり、被写体が近い時はピンボケで、カメラワークも所謂アバンギャルドというか、映画を極自然な成り行きで、まるで其処におこる事をドキュメントした様 な自然現象的な見た目ををかなり作っている。これが旨い、エディティングも言葉と言葉が重なったりするし、会話と会話とテンポがまるでよく日常におこるよ うに、極自然に近く出来ている。

二コルキッドマンははまり役。もう存在自体がコメディーで、しかし本人は一生懸命で、強い意見を持ち、息子を少し精神的な虐待を浴びせ、しかしあっと言うときには母の近さ、あたたかさをさらりとやり遂げるスーパーレィディーである。旨いなーこの人。

この監督、ノア・バウムバック、センスいいですね。彼は2005年の『イカとクジラ』で有名になりました。『イカとクジラ』は見なかったんですけ ど、プレビューを見たときヨーロッパに人が作った映画だと思っていました。内容だけ走っていたんですが、離婚をしようとする夫婦とその子供達のユーモラス な話。センスが良いですね。米国家庭崩壊、そして変わろうとしている時代性(今からアメリカはシニカルな価値観からヒューマ二スティックな価値観に変わっ ていくだろう)、その時代を予期させる雰囲気ですね。

愛してる,マルスンさん 사랑해 말순씨

1970年代末の激動期を背景に,「幸運の手紙」のために周囲の大切な人々を失ったと信じる中学校1年生の悲しいけれど暖かいユーモアがある物語

▼僕の母さんは,化粧品訪問販売員だ。毎日ネズミを捉えて食ったように化粧して,とうとう眉毛も書いて怪物のようだ。母さんは,新聞に「朴正煕大 統領有故」(パク・チョンヒ大統領が暗殺されたときの新聞の見出し)と出ている「有故」が何の意味なのかもわからない。無知だ。コーヒーを飲む時もずるず るくちゃくちゃ音をたてる。他の子供たちの母親は,優雅なのに。母さんが大きい声で私を呼ぶ。私は言う。「知らない人です。」

▼顔を洗う隣のウンスク姉さんの身体から光があふれる。Tシャツの間から見える白い襟首。僕の息遣いが荒くなる。姉さんと一緒に漫画本を見ていて 腕が触れた。柔らかい肌との接触。姉さんのためになら,何でもすることができる。それで今日は,姉さんの看護学院ポスターのために注射を十発も打った。

▼ある日,一通の手紙が届いた。「第125号幸運の手紙の主人公になられたことをお祝い申し上げます。この手紙は,4日以内にあなたのそばを離れ なければなりません。返事を書かなければ,不幸になります。」周辺の人々の名前を書いてみる。ところで私の126号の手紙の主人公たちは,返事を書かない ようだ。返事を書かなければ,本当にどうなるだろうか。

砂入:思い出すJALの機内で初めて見た韓国映画の『春が来れば』に出て来た少年、イ・ジェウンが主人公の映画です。イ・ジェウンは『春が来れば』でもう日本では見ることのなくなった少年性を見せてくれました。

子供の時よく映画やドラマで少年が少年のように健やかであどけなくナイーブな演技を見せるとよく嫉妬していました。いいなーって、少年の僕も「あ のように清らかな心を持った少年になりたい」と思いました。現在の日本のドラマではあんまり出て来なくなりましたね、こう言った少年。そんな骨太な少年性 を確り演技をしてくれました、イ・ジェウン君。彼の表情、育ててくれたたった一人のお婆さんを失ったその影、先生にその愛情に植えた優しさを、ふんわりと 投げかける強さを確りと自然に演技していました。決してハンサムでもなく、(だから『グエムル』でも『殺人の追憶』でもいい場所で出て来ますが目立つ役は やりませんでした。しかしボンジョノも気に入ってるんでしょうね。これはやっぱり『春が来れば』の素晴らしい演技からでしょうね。

今回はたらたらと当たり前のように続く物語、少しずつ母が体調を崩すのが判ります。イ・ジェウン君も少し肌があれ、もっと現実的な顔、所謂悩める ティーンエイジャーの顔ででています。少し寒い季節の中で少年はもがき、友達に会い、失い、そして母を失い、それをふとした瞬間に悲し み......................、これが涙を誘うシーンなんですね、そして人生は尚も続くという最後まで見ると「ああ、この映画良かった んだ」でした。

イ・ジェウン君、現在の韓国の期待の演技派俳優になる事間違いなしですね。大きな存在になるでしょう。ぼくもとっても期待をしています。


イ・ジェウン [出演映画]

2002 ロード・ムービー (キム・インシク)
2003 ぼくらの落第先生 (チャン・ギュソン)
2003 殺人の追憶 (ボン・ジュノ)
2004 孤独がもがく時 (イ・スイン)
2004 大統領の理髪師 (イム・チャンサン)
2004 春が来れば (リュ・ジャンハ)
2005 愛してる,マルスンさん (パク・フンシク)
2006 グエムル 漢江の怪物 (ポン・ジュノ)

嫉妬は私の力 질투는 나의 힘 Jealousy Is My Middle Name

二人のガールフレンドを相次いで同じ男に奪われた後,嫉妬から彼の周辺をついて回るある青年の話。三人の男女の交錯した恋愛談を通して,人生のアイロニーと青年期の混乱の情緒を描く。

▼大学院の卒業論文を書きながら,アルバイトをして留学費用を貯めている着実な大学院生イ・ウォンサンは,恋人から妻帯者を愛するようになったと いう告白を聞いて冷たく背を向ける。雑誌社で仕事をする友人を手伝って問題の妻帯者ハン・ユンシクに会うようになったイ・ウォンサンは,妙な好奇心と衝動 からその雑誌社に就職する。そして編集長ハン・ユンシクの周辺をついて回る。

▼雑誌社の仕事で獣医師兼アマチュア写真作家のパク・ソンヨンに会ったイ・ウォンサンは,自分をよく見守ることもできず,孤独さにうまく適応でき ないまま寂しく生きている彼女に好感を感じる。イ・ウォンサンは,獣医師の仕事に格別愛着がないパク・ソンヨンに雑誌社のカメラマンの仕事を紹介する。と ころが,彼女もハン・ユンシクの誘惑の対象になってしまう。

砂入:久しぶりに見ごたえのある、静かで混沌とした感情を扱う映画が、やっと帰ってきました。最近は結構アホアホ系の韓国映画ばかり見てたため、 この映画が始まった時の音楽、漂う静けさを感じました。良いではないですか?よく、監督が何かを言いたい時、何かを言わんとするときはこの様な得体の知れ ない雰囲気を感じるんですね。

この映画も不条理な、少しアントニオーニのやるせないことの流れみたいな物を感じます。ええ、これでいいのって言うような、状態、其処に何らかの 幸せが漂う、そんな結末。綺麗でしたよ、ホン・サン・スーのビター・エンドよりもっと現実っぽい、ほらやっぱりみんな幸せを求めてる、孤独に終わるだけが しぶさではない。

そして映画が終わり、監督の名前が出てきました。パクチャヌク、ええ!あのパクチャヌク?『親切なクムジャさん』『サイボーグでも大丈夫』のパク チャヌクと思いきや、調べてみるとパクチャノクでした。一文字違いのパクチャノクさん、プロフィールを見ると『嫉妬は私の力』で色んな賞を貰っています。 そのパクチャノクさん、2000年にホン・サン・スー監督の『オー!スジョン』の助監督を勤めたんです。うーんもっと納得!ヨーロッパ映画的な雰囲気、上 に書いたように不条理アントニオーニ的な所、ホン・サン・スーから来てたんですね。

うんうん、この映画のウォンサンの恋人を食っていく男、ハン・ユンシクはホン・サン・スー監督の『オー!スジョン』の映画で出て来る嫉妬深いプロ デューサー、ホン・サン・スー監督の投影である俳優、ムン・ソングンなんですね。ってことは、ほらウィリアム・S・バロウズの才能を食っていくポール・ボ ウルズみたいに。

砂入芸術評論論理によると、全てを食っていくムン・ソングン=ホン・サン・スーに食われてそれで満足してしまうウォンサン=パクチャノクなんですね。

この映画の監督パクチャノクさんの顔を見るとこの映画の主人公ウォンサン見たいな、つるっとした少年、いえいえ、少しメルヘンがかった顔をしてい らっしゃる。つよ-いホン・サン・スーの男節にシンパシーを感じたんでしょうね。そこら辺が韓国の男性社会の男のつながり方さえも見えるような。やっぱ り、米国一流の芸術大学院映画科を出ていらっしゃるホン・サン・スーは、韓国の少し青い青年たちには眩しすぎるぐらいの太陽だったんでしょうね。

お父さんに自分の女を奪われている自分の未熟さから抜け出そうとしない若者、其処に奪うお父さんの愛を感じる、自分が見えなくなったとき、どこに進んでいったらわからなくなったとき、お父さんの愛をいつまでもと、そんな少年達の未発達の裸の証明。

ホン・サン・スー、いやいや、ネガティブおやじ(アジョシ)は人生の不条理と自分の才能と虚しさを、若者の、それも男性、いや青年達の去勢に変えていたったんでしょうね。

そんな映画でした。

ところがどっこい、今日韓国人の友達とこの映画について話をしていたら、パクチャノクサン、女性だという事が発覚しました。あのプロフィールの写 真の女性的な顔は、肌は、本当に女性だったんですね。ははーん、だからか、男性のつながりを滑稽に又は美しく、もしくわ嫉妬の目で見ていたんでしょうね、 タイトルのように。

公共の敵2 공공의 적2 Another Public Enemy

▼検察庁最高のコルトン(あきれた)検事カン・チョルチュン。ルームサロンに攻め込むためにしばしば立ち寄り,机上の書類綴をのぞいて見るより,カップ ラーメンをもぐもぐ食べながら潜伏勤務をする方が似合っている彼は,悪いことをする奴を捕まえるためには,部下と同僚の血を流してはならないという一念 で,銃器類使用も拒まない多血質検事だ。

▼そんな彼に,ミョンソン財団理事長ハン・サンウの事件が受け付けられ,特有の気質から悪い臭いを直感したカン検事は,自分の担当でもない事件を調べ始める。

▼ ミョンソン高校は,他でもないカン検事の母校であり,学校財団の理事長の次男であるハン・サンウは,カン刑事と3年間同じクラスで修学した同期同窓だっ た。財団を譲り受けることになっていたミョンソン財団の長男の事故によって財団理事長に急浮上したハン・サンウ。おりしもミョンソン財団の長男が息をひき とり,その死に対する疑問が提起され,カン・チョルチュン検事の捜査が大きな波紋を呼びおこす。そして,チョルチュンは,調査人の資格でサンウと検察庁で 向き合うようになる。

砂入:主人公のソルギョング、この頃本当いい顔してる。肉付きも、精神もとても映りが良い。決してハンサムではないが、この顔を見てると、少し惚 れてしまいそうです。役作りでの誠実なところ、もう頑固で、それも信じた事は絶対曲げる事が出来ない、それも正義を愛しているなどは本当に、韓国の精神性 の期待をそのままキャラクターになってるんでしょうね。

映画自体はたいしたことはありません。簡単で、笑い、涙あり、そして信念爆走ありなどです。目玉はソルギョングでしょうね。

愛を逃す 사랑을 놓치다 Lost in Love

▼10年前-その男ウジェの話

大学漕艇選手の私(ソル・ギョング)は,つきあって200日目の日ガールフレンドから離別通知を受けた。「なぜ?」と考える暇もなく別れた彼女を とめどなくながめて待たなければならない。辛い心を酒でなだめてみるが,それも不如意だ。友人のヨンス(ソン・ユナ)とヒョンテ(チョン・ベス)は,彼女 を忘れろと慰めてくれたが,結局,私は,逃げるように軍隊に行ってしまった。ある日,友人のヨンスが面会にきた。学校で見た姿と違ってはるかに女らしく なった彼女の姿に度々注目が行く。「こんなんじゃだめだ」と心に堅く決めて彼女を終列車に乗せて送る。列車に乗る彼女の後ろ姿が寂しく見えるのはなぜ?

▼10年前-その女ヨンスの話
今日,ウジェがガールフレンドにふられたといって酒を飲んで泣いた。初めてタバコを吸ってみた。ごほんごほん,涙が出る。タバコが辛くてこうなる のか,私の心が痛くてこうなるのか。これ以上彼が酒飲んで泣く姿を見たくない。私は彼の慰めになりたかった。彼は,私がためらっている間に逃げるように軍 隊に行ってしまった。勇気を出して面会に行った。だが,彼の視線は,いつものように私の向こう側の違ったところに行っていた。やはり彼は,友人以上とは考 えていないようだ。そう,これで良かった。みんな忘れてしまわなくちゃ。大事に保管していた彼の写真と一緒に彼に関するすべての記憶を捨てた。

▼10年後-その男,そしてその女の話
ある日,ウジェは,ソイル高校漕艇部の生徒たちが,他の学校の生徒たちと喧嘩して派出所にいるという連絡を受ける。ウジェは,急いで派出所へ向か う。同じ頃,動物病院を経営する獣医師ヨンスは,お客さんの子供の愛玩犬を探すために,派出所で警察官としばらくもめごとを繰り広げている。その瞬間,派 出所にウジェが入って来て,彼らは,10年ぶりに再会する。

砂入:少しだけ時間の感覚がわからなくなり、粗筋が把握できたかどうかわかりません。いいお話でした。

接続 접속 チョプソク The Contact

▼ラジオの音楽番組担当PD(プロデューサー)のクォン・ドンヒョン(ハン・ソッキュ)は,過去に愛した女性ミン・ヨンヘ(パク・スヨン)を忘れることが できず,孤独に陥る都市の男性。新しい放送作家のホン・ウニ(チュ・サンミ)が寄せる思いに冷たく反応するが,同じ局の先輩PDテホ(パク・ヨンス)と願 わない三角関係に絡まっている。

▼CATVのホームショッピング・チャンネルのショッピングガイドをしているイ・スヒョン(チョン・ドヨン)は,電話を通じて数多くの人々の相手をするけど,孤独な都市の女性。ルームメートのヒジン(カン・ミナ)の恋人ギチョル(キム・テウ)に片思いをしている。

▼二人は,ベルベット・アンダーグラウンドの曲ペイル・ブルー・アイズのリクエストを通じて知り合う。その曲は,スヒョンが交通事故を辛うじて避けた瞬間,ラジオから流れた曲であり,ドンヒョンがヨンヘから小包で受けとったLPから選曲して放送した曲だった。

▼ドンヒョンは,スヒョンと交わしたパソコン通信のチャットで彼女をヨンヘと会う最後のつてと思ってすがる。結局,スヒョンが嘘であることを告白するけれど,お互いの傷をみんな知りあった仲になった二人は,お互いの恋の悩みの話から好感を持つようになる。

砂入:うーん、ミックスド・フィーリングってか?今日は『シュリ』を見たばっかりだったから、ハン・ソッキュのダブルパンチでしたね。この俳優、 人気があるんでしょうか?たぶん所謂普通の男なところが好感持てるのでは?決してハイカラでない、決してハンサムでもない、決して凄い男臭いわけでもな く、少しぎこちない、そこらにいそうな普通の男。

この映画少し『私にも妻がいたらいいのに』に似てます?チョン・ドヨン出てるし、ジャズをサントラに使ったとこなど、音楽が大きな存在をしめてま すね。と思い調べてみると、『私にも妻がいたらいいのに』の方が後に作られているんですね。びっくり。もしかしたらこの映画を見て刺激され『私にも妻がい たらいいのに』が出来たとか?完成度は『私にも妻がいたらいいのに』の方が抜群。

チョン・ドヨンの髪型がよくない、少しパンチ気味のパーマ。エンディングはよかったです。

下流人生 ~愛こそすべて~ 하류인생  Low Life  Raging Years

1950年代後半の自由党末期の混乱期から1970年代初めの軍事政権の維新体制時期まで,政治的,社会的な混乱期を生きてきた一人の男の波瀾万丈な一代記

▼高校3年のチェ・テウンは,友人の仕返しのために隣の学校に行き,パク・スンムンの家族と妙な因縁を結ぶ。スンムンの父パク・イルウォンが無所 属で出馬した民議院選挙の遊説場は,自由党の指図を受けた政治ヤクザらの乱入で血なまぐさい場所になる。スンムンの姉ヘオクまで東大門派(別名チェリョン イ派)所属のまむしの辱めにあうようになり,怒ったテウンは,彼を追いかけ,一発で制圧して直ちに明洞派のボスに認められる。

▼このことでテウンは,やくざ世界で成功するが,自由党政権の没落は,その保護を受けていた東大門派だけでなく,ライバルの明洞派まで歴史の中か ら消してしまう。中間ボスだったオ・サンピルの下で解決者仕事をして人生を継続するテウンは,4.19デモが全国に広がった時,前議員がピンはねした借金 を受けにいって,デモ隊の中で大学生になったスンムンと出会う。テウンは,教鞭生活をするヘオクとも再会し,お互いに対する愛を感じた二人は,まもなく結 婚式を挙げる。おりしも,5.16軍事政権の暴力組織一掃により,テウンもやくざ人生を清算して映画製作業者として新しい出発をする。

▼しかし,悪戦苦闘のあげく完成した初めての映画は,みじめな失敗につながって,ばく大な借金を残したテウンは,またオ・サンピルを訪ねて行く。 そして,オ・サンピルを通じ,米軍のための施設を建てる軍納入業者などの集いである懇親会の仕事をして,談合とロビーの世界に目を開いていく。生き馬の目 を抜く軍納入業者界の非情な生理,そして,4.19,5.16,10月維新とつながる現代史のうず巻きの中で,世上事に関心なく前だけ見て生きてきた青年 テウンは,ますます荒廃していく。

砂入:監督イム・グォンテクの映画作りに何か疑問を感じます。ようやく終わりの頃になるとやっと監督の言いたかったことが少し見えてきたような気 がしましたが、映画としてはそれも英雄伝的なものとしては、映像と話の展開がいまいち納得のいくようなものではなかったような気がします。

話は詰め込みすぎ。人生を語るのは判るのですが、こんなに無駄なことが多くていいのでしょうか?たらたらと判った判ったと言いたくなるぐらいにこ れもあれも入ってます。肝心なnチェ・テウンの家族、子供達は脇役のように出てくるだけで(それと全く可愛くない)、『愛こそ全て』には相応しくないロー スアップの仕方です。

チェ・テウンと妻のオクの関係の展開は薄っぺらく、あらすじはわかるが心あらずといったところ。その調子で、感動もせず、ただ一人の男の人生の粗 筋を教科書で習うといった感でした。イム・グォンテクは『将軍の息子』でもこの様な印象を受けました。あれは俳優がまだよかったので(超可愛かった、プチ プチ)、見れたが、今回は僕も大好きな俳優チョー・スンワ、この映画はそのチョー・スンワを見事に安っぽくしてしまいました。

映像が安っぽい?演技がわざとらしい(詰め込みすぎた焦った展開に盛り上がる感情はうそ臭く見える)....................................しかし、これは僕自身のパーソナルライフへの批評でもあります。反省です。

まあ、この映画『将軍の息子』で調子に乗った監督イム・グォンテクが、また時代物をと作った映画でしょうか?このように一つうまくいったからこれ みたいなもの作り、よくやりますね監督イム・グォンテク。映画『風の丘を越えて―西便制 Seopyeonje (1993)』が超流行ったから『千年鶴  천년학 Beyond the years』で大失敗とこの監督少し........................................位置情報

それと最後に、この頃の韓国、揺れていたんですね。それはまざまざと見えました、これが『下流人生 ~愛こそすべて』とイム・グォンテクのメッセージだったのか?

シュリ Swiri 쉬리

総製作費27億ウォンをかけ南北の特殊部隊要員を描いた諜報アクション大作。韓国全国で600余万人(ソウルで245万人)の観客動員と110億ウォンの興行収益を上げる記録を残した。

▼国家一級秘密情報機関O.P(Ocean Park)の特殊秘密要員ユ・ジュンウォン(ハン・ソッキュ)と彼の懇意な同僚要員イ・ジャンギル(ソン・ガンホ)。

▼彼らに重要な情報の提供を申し出た武器密売商のボス,イム・ボンジュ(ソン・ホギュン)が彼らと接触する寸前に,道で無惨に狙撃される。現場に 残った2発の弾皮からジュンウォンは直感的に特殊8軍団所属の最高の狙撃手イ・バンヒの存在を感知する。既に何回も政府要人を狙撃してジュンウォンの執拗 な追跡をさけて潜伏していたバンヒが,1年ぶりにまた活動を再開したのである。

▼死んだボンジュの背後を調べるジュンウォンとジャンギル。その過程でバンヒがボンジュを通じて国防科学技術研究所で開発された新素材液体爆弾CTXを確保しようとしたことを知る。彼らは急いで研究所に向かうが,一歩先んじたイ・バンヒが担当研究員を殺害した後であった。

▼一方,北から侵入したパク・ムヨン(チェ・ミンシク)と特殊8軍団の精鋭要員らは,軍団司令部から移送中だったCTXの奪取に成功する。

▼一歩遅れてジュンウォンらはCTXの行方を追いかけるが,パク・ムヨンが仕掛けたわなにかかり,辛うじて命をとりとめる。

砂入:人気のある映画です。よく色々と噂に聞いていましたが、超豪華なラインナップ。若いソン・ガン・ホーも出てるし、やせたチェ・ミンシクも出 ています。北朝鮮のスパイであり、主人公を愛してしまったキム・ユンジンは何処かで見た事があるなーとずーっト考えました。考えに考え判らず、『輝国山人 の韓国映画』サイトで調べたらなんとあの韓国人の若者でさえ知らないチェ・ジウが出ているふるいテレビドラマ、『<情熱 Love in Three Colors -有情->』のヒョンの初恋役ではありませんか?こんなのどうでもいい?

映画としてはスリルがあり、時代背景や北朝鮮のとち狂ったところや苦境から来る情熱、あきはしませんでしたし、最後までさらりともましたがオーケーでしたね、滝のように流れる涙が好きな僕は。