Saturday, March 22, 2008

ラスト・プレゼント 선물 Last Present

これといった流行語ひとつなく無名生活5年目を迎えるギャグマン,チョン・ヨンギ(イ・ジョンジェ)。そのせいか結婚3年目の妻ジョンヨン(イ・ヨンエ)と争いが絶えない。ジョンヨンは,ハッピーランドという児童服店を運営して生活を支えている。

ある日,詐欺師ハクス(クォン・ヘヒョ)とハクチョル(イ・ムヒョン) 一味がヨンギに近づいてくる。1千万ウォンあればスターにしてやると。怒ったヨンギは一味を追い返す。一味はジョンヨンにも接近するが発覚し,逃げる途中 で押し倒されたジョンヨンは病院に担ぎ込まれる。そこで,ハクスとハクチョルは,ジョンヨンが不治の病に罹っていることを知る。ヨンギは,悩んだ末にジョ ンヨンの店を担保に借りた1千万ウォンを一味に与える。だが,彼らから妻が不治の病であることを知る。

一方,ジョンヨンは夫ヨンギのためにファンPDの妻に粘り強くお願いをする。事情を知ったファンPDの妻ギョンソン(チュ・グィジョン)は,夫に頼んでヨンギと彼の友達チョルス(コン・ヒョンジン) にギャグ天王コンテストに参加する機会を与えてくれる。ヨンギはジョンヨンがよく見たアルバムを見て,彼女の追憶を探してあげようと心に決め,ハクス, ハクチョル一味にその仕事を頼む。特に彼女が終生愛した初恋があったことを思い出し,その人を必ず探しだすよう要請する。

ヨンギとチョルスはギャグの実力で決勝に上がり,ハクス, ハクチョル一味は全国をまわりジョンヨンの懐かしい人々に順に会う。そして,ジョンヨンの大の仲良しから彼女が終生愛した人の実体を知る。その人は他でも ない,小学校3年時にソウルから転校してきた夫ヨンギだった。ハクス一党から写真一枚を渡されたヨンギ。過ぎた日の記憶をたどる。ついにギャグ天王決勝 戦。ジョンヨンは,公会堂に行って夫の涙が混ざったギャグ演技を見て静かに息を引き取る。

sunairi:

ジョンヨン役はチャングムでお馴染みのイ・ヨンエです。『親切なクムジャさん』では、冷血で綺麗な印象でしたが、今回は近所のお姉さん的な可愛さでした。少し榊原いくえといった雰囲気も感じました。

夫役のヨンギ(イ・ジョンジェ)は少し声がハスキーなお笑い芸人ぴったしって感じ、優しくて少し愛想がなくて、少しだけ寂しそうな人格、人を笑か すのは、やっぱり人間の事をよく理解していないと出来ないような気がします。それを知っててからこそのお笑いってなんて事を思いました。

最近の韓国映画(過去2本)が少し良くなかったので、これで又パワーアップ、良かったです。涙もぼろぼろ出ました。

セックス イズ ゼロ 색즉시공 色即是空 SEX IS ZERO

軍隊除隊後に晩学の新入生になったウンシク(イム・チャンジョン)は,ソンジョン大学に入って海兵隊古参で先輩のソングク(チェ・ソングク)のそそのかしに陥り,借力サークルに加入する。彼は,国家試験合格に目標を定めるけれど,その壮大な夢に向かって着手する前に高難易度の試験が与えられる。老大学生ウンシクは,校内クイーン,ウンヒョ(ハ・ジウォン)に精神を奪われてしまったのである。だ が,そんなウンシクの切ない心とは裏腹にウンヒョには近づけなくて,あえなく変態扱いされるなど,情けない男と誤解される事件が起きる。正式サークルと認 められずに練習室もなかった借力部は,あげくの果てにウンヒョの助けで社会体育学科エアロビクス練習室を使用するようになる。喜びも束の間,ウンヒョは, ウンシクが近付く前に,容貌とマナーが取りそろった校内キング,サンウク(チョン・ミン)と愛に陥ってしまう。それをそばでながめるウンシクの心は,焦がれるばかり。

「1番街の奇跡」のユン・ジェギュンのアホアホ映画です。こういった大学生青春思春期恋物語は楽に見れる、まあまあでした。ウンシクの一途な所は少し素敵だった。

あいつの声그놈 목소리 Geu nom moksori (Voice of a Murderer)


犯罪との戦争が宣言されるほど荒々しい凶悪犯罪が絶えなかった1990年代のある日,放送局のニュースキャスター,ハン・ギョンベの9歳の息子サンウが,痕跡なく消え,1億ウォンを要求する誘拐犯の血を凍らせる脅迫電話が始まる。

妻オ・ジソンの通報により夫婦には専門担当刑事がついて,秘密捜査本部が設置され,科学捜査まで動員されるが,知能的な犯人は,馬鹿にするように捜査網を抜け出ながら執拗な脅迫電話でハン・ギョンベ夫婦に新しい接線方法を指示する。

緻密な手法で正体が明らかにならない誘拐犯の唯一の糸口は,脅迫電話の声,教養ある語り口,しかし感情はないように鳥肌が立つように冷静なあいつの声だけだ。

事件発生後40日余が過ぎても,サンウの生死さえわからず,脅迫電話にだけすがって一喜一憂する両親。切迫した心情は,次第に怒りに変わり,ついにハン・ギョンベは,自分からあいつに接線方法を指示して,息子を取り戻すための正面対決を宣言する。本当の話からこの映画が作られました。まあまあでした、映画としては。

一番街的奇跡 1번가의 기적 MIRACLE ON 1st STREET 監督ユン・ジェギュン(Yoon Je-Gyun)


再開発の重大な任務を帯びてエクス(EQUUS:高級自動車)に 乗って,格好つけて1番街に現れた悪辣なごろつきピルジェ。「天下の悪いやつ」になって血も涙もない無鉄砲で村の人々を追い出そうと丹念に決心をしたけれ ど,到着した初日からぶつかった女性ボクサー,ミョンランをはじめ,予測不可能の村の人々によって,ピルジェの計画は絡まり始める。

バスより足がはやくて馬より拳が先んじるミョンランは,往年の東 洋チャンピオンで,今は身体が不自由な父と,幼い弟を世話して,父の自慢の娘になるために東洋チャンピオンの夢を固めながら,屈することなく生きている。 こういうミョンランと,ことごとに巻き込まれるようになったピルジェは,再開発はさて置き,ミョンラン相手に忙しい。

泣きっ面にハチで,ピルジェがすることをひたすら珍しく思うばか りのイルドン,イスン兄妹は,その純粋さでピルジェを制圧し,また,彼を恐れることはおろか,仕事まで出前を注文する村人たちによって,ピルジェは,町内 のあらゆる雑事を引き受けるようになる。そして,ついに彼は,村の子供たちに,ごろつきでないスーパーマンとして通じるようになる。

村接収という当初の目的達成からますます遠ざかって行くピル ジェ。東洋チャンピオンの夢に向かって,突っ走るミョンラン。そして,それぞれの夢を抱いて生きていく1番街の人々。お互いの妙な絆を積み上げながら,進 むことも退くこともできないこの状況で,ピルジェは果たして任務を完遂できるのだろうか。最近韓国タウンのビデオ屋さんに行き、「いい映画はない?」と働いているお兄さんに聞いています。彼は僕の趣味の芸術的なものではなく、面白い物と、怖い物が好きらしいです。その彼のレコメンでこれを見ましたが良かったです。予期もしなかったぐらいに。

良いですね、自分が見たいと思ってもいなかった物をみると言うのは世界を広げます。やっぱり自分の好みが強く出すぎてマンネリ化してたんですよ。

ゲットーのすむ人達の難しい状況と、子供たちがいじめられるシーン、トマトを盗んだと思われ八百屋の叔父さんにいじめられるシーン、トマトを意地悪の子供たちに投げられるシーン、とても綺麗でした。ぞくぞくとするような情緒ととっても映画的な画像のストーリーテリング。

いい監督ですね、深みのあるキャラクター作り、愛と夢のある話。頑張ろうという勇気が湧いてくるような映画でした。

TROUBLE MAKERS by Cao Baoping

A script so rude it took six years to be approved by China's censors,
TROUBLE MAKERS is a down and dirty, fast and furious reproach to the current
trend in Chinese movies. It's not a pretentious, faux-European artfilm and
it's not a period spectacle full of beautiful costumes and martial arts.It's more like a rough, cigarette smoking country cousin who elbows his way to the head table full of effete filmmakers like Zhang Yimou and Chen Kaige, lets out an enormous belch, and starts telling dirty jokes while slamming vodka shots.

Black Well Village is stuck in the middle of nowhere and in the itchy,
twitchy opening we meet the four Xiong brothers who rule its inhabitants with vicious bullying. Brother no. 4 has been humping all the women in town and has recently kidnapped two big city beauties. Brother no. 2 is the village accountant who eats for free and steals the profits from anyone stupid enough to do a business deal within the village limits. Worst of all, Brother no. 3 is the mayor, and anyone who raises the slightest whiff of an objection to his iron rule finds their house slated for demolition and a state-approved road smashing through their fields. But like Gary Cooper in High Noon, the local Party Secretary (Wu Gang) has had enough and he's organizing a showdown. Problem is he's got all the courage of a mouse and has to conduct his revolutionary activities while crouched in a corn field, hiding from the prying eyes of Brother no. 3. If the meek shall inherit the earth, they're off to a bad start.

Bawdy, rowdy, funny and rough, this is a shaggy dog tale that revolves around the night of the revolution as everything hits the fan and everyone gets splattered with the fall-out. Even the producers of this film are punks, saying of China's recent super-expensive, super-prestigious celebration of 100 years of Chinese film, "It's mostly old people in senior positions who are celebrating their past." If that's the case, then TROUBLE MAKERS might just be the future.
中国のユンナン省辺りの田舎で作られた映画です。一昨年の中国のたびを思い出しました。優雅な風景、中国人たちの服装、がさつな雰囲気、乱暴に聞こえる中国語、そして食べ物など、懐かしい気持ちで見ました。

中国の人々はグループメンタリティーが強いんですね。団結し不平等なリーダーをやっつけるといったシンプルな話に、中華人民共和国の思想が浮かび上がってきます。出来は荒いけど話は面白おかしく、いい映画とはいえないけど、面白かった。