Saturday, April 5, 2008

愛してる,マルスンさん 사랑해 말순씨

1970年代末の激動期を背景に,「幸運の手紙」のために周囲の大切な人々を失ったと信じる中学校1年生の悲しいけれど暖かいユーモアがある物語

▼僕の母さんは,化粧品訪問販売員だ。毎日ネズミを捉えて食ったように化粧して,とうとう眉毛も書いて怪物のようだ。母さんは,新聞に「朴正煕大 統領有故」(パク・チョンヒ大統領が暗殺されたときの新聞の見出し)と出ている「有故」が何の意味なのかもわからない。無知だ。コーヒーを飲む時もずるず るくちゃくちゃ音をたてる。他の子供たちの母親は,優雅なのに。母さんが大きい声で私を呼ぶ。私は言う。「知らない人です。」

▼顔を洗う隣のウンスク姉さんの身体から光があふれる。Tシャツの間から見える白い襟首。僕の息遣いが荒くなる。姉さんと一緒に漫画本を見ていて 腕が触れた。柔らかい肌との接触。姉さんのためになら,何でもすることができる。それで今日は,姉さんの看護学院ポスターのために注射を十発も打った。

▼ある日,一通の手紙が届いた。「第125号幸運の手紙の主人公になられたことをお祝い申し上げます。この手紙は,4日以内にあなたのそばを離れ なければなりません。返事を書かなければ,不幸になります。」周辺の人々の名前を書いてみる。ところで私の126号の手紙の主人公たちは,返事を書かない ようだ。返事を書かなければ,本当にどうなるだろうか。

砂入:思い出すJALの機内で初めて見た韓国映画の『春が来れば』に出て来た少年、イ・ジェウンが主人公の映画です。イ・ジェウンは『春が来れば』でもう日本では見ることのなくなった少年性を見せてくれました。

子供の時よく映画やドラマで少年が少年のように健やかであどけなくナイーブな演技を見せるとよく嫉妬していました。いいなーって、少年の僕も「あ のように清らかな心を持った少年になりたい」と思いました。現在の日本のドラマではあんまり出て来なくなりましたね、こう言った少年。そんな骨太な少年性 を確り演技をしてくれました、イ・ジェウン君。彼の表情、育ててくれたたった一人のお婆さんを失ったその影、先生にその愛情に植えた優しさを、ふんわりと 投げかける強さを確りと自然に演技していました。決してハンサムでもなく、(だから『グエムル』でも『殺人の追憶』でもいい場所で出て来ますが目立つ役は やりませんでした。しかしボンジョノも気に入ってるんでしょうね。これはやっぱり『春が来れば』の素晴らしい演技からでしょうね。

今回はたらたらと当たり前のように続く物語、少しずつ母が体調を崩すのが判ります。イ・ジェウン君も少し肌があれ、もっと現実的な顔、所謂悩める ティーンエイジャーの顔ででています。少し寒い季節の中で少年はもがき、友達に会い、失い、そして母を失い、それをふとした瞬間に悲し み......................、これが涙を誘うシーンなんですね、そして人生は尚も続くという最後まで見ると「ああ、この映画良かった んだ」でした。

イ・ジェウン君、現在の韓国の期待の演技派俳優になる事間違いなしですね。大きな存在になるでしょう。ぼくもとっても期待をしています。


イ・ジェウン [出演映画]

2002 ロード・ムービー (キム・インシク)
2003 ぼくらの落第先生 (チャン・ギュソン)
2003 殺人の追憶 (ボン・ジュノ)
2004 孤独がもがく時 (イ・スイン)
2004 大統領の理髪師 (イム・チャンサン)
2004 春が来れば (リュ・ジャンハ)
2005 愛してる,マルスンさん (パク・フンシク)
2006 グエムル 漢江の怪物 (ポン・ジュノ)

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