Wednesday, March 19, 2008

"In The Land of the Deaf" (1992) 音のない世界で Nicolas Philibert ニコラ・フィリベール

ドキュメンタリー奇才のニコラ・フィリベールの耳が聞こえない人達の世界を内側から垣間みる作品です。人生の中で耳が聞こえないという理由で偏見を持た れ、普通の生活の権利も与えられない人達、その人達が行く学校や、出会いの情景、恋のお話、彼らの人生の姿を、彼らの表現力たっぷりの手話で話は展開しま す。手話でのコミュニケーションの上の、互いの状況の深い理解、そして思いやり、それが言葉が堪能な私達よりもっともっとピュアに映し出されます。ある若 者達が出会います。短い間により深く互いの困難を受け入れ、限られた時間を楽しみ、そして別れます。別れる時には彼らの目から涙がいっぱい溢れます。やる せない思いやり、飛行機の乗るとまた戻らなければ行けない何時もの生活。このシーンは胸が痛いくらいになり、涙がジワーと流れました。これこそドキュメン タリーなんですね。一般の人達が入って行けない、ましてや入ってはいけない世界をセンシティブな眼差し、愛の眼差しで優しく包み込む様な映画です。


音のない世界でhttp://www.cinemawork.co.jp/cwhp/list/otononaisekaide.htm

Nicolas Philibertニコラ・フィリベールについて
http://www.indiewire.com/people/people_030603phili.html

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