▼ヨンチョルが公園で偶然に会ったウスは,自分の家がどこか分からず,さまよっている刑務所出所者だ。
▼炎天下の公園の真中に立って,雨を念願する狂女ウンスクが,ヨンチョルとウスを追い始める。ウンスクは,鮫の腐る臭いが自分が死産した赤ん坊の臭いと勘違いしている。sunairi: インディペンデント映画ですね。映像は荒々しく、話は少し不思議な人間のドラマをめぐりめぐって語ります。出ている人はアマチュアかな?演技がわざとらしいです、しかし、主人公のク・ソンファンはかわいい、演技は超わざとらしいけど、いい味は出しています。なんかレイプをされ生んだ子供を死なして気が狂った女性、ホン・スンイルはUAに似ていた。最初はあれっと思ったけどなかなかいい感じで見ました。引き込まれた感じです。Saturday, December 13, 2008
鮫 상어 A Shark
Saturday, October 25, 2008
ノートに眠った願いごと/秋ヘ 가을로 Traces of Love
<三豊デパート崩壊事故>を題材に,過去に愛を失った男が,旅行を通して新しい人に出会う過程を描いたメロー・ロードムービー
▼10年前のその日,司法試験に合格して,ついに待ちこがれた検事になったヒョヌ。 世の中の誰より愛する女性ミンジュを見知らぬアパートに招く。バラの花一束とともに慎ましい告白。「愛してる。僕と..結婚してくれる?」
▼1995年6月29日。結婚準備のために一緒にショッピングする 約束をしたヒョヌとミンジュ。ヒョヌの職場に訪ねてきたミンジュに,ヒョヌは,仕事が残っていると言って,一人で行きたくないから待つという彼女の背を押 して無理にデパートへ送る。「ミンジュ,すぐ行くから,地下の喫茶店で待ってて。分かった?」仕事を終わらせたヒョヌが,急ぐ歩みで彼女が待っているデ パートの前に到着した瞬間,ミンジュがヒョヌを待っている,そのデパートがすさまじい轟音とともに彼の目の前で無惨にも崩れてしまう。
▼そして10年後の今。誰より大切だったミンジュをなくした消せない痛み。そして,彼女を死に追い やったのが自分だという自責感で,ヒョヌは,これまでの10年を送った。いつも笑顔の明るい青年だったヒョヌは,もはやその笑いをなくし,冷たく冷静な検 事になってしまった。世論と圧力に押されて休職処分を受け,喪失感に陥っていたヒョヌに一冊のダイアリーが届けられる。<ミンジュとヒョヌの新婚旅行>と いう文章が書かれているダイアリー。ミンジュが死ぬ前にヒョヌのために準備した贈り物だった。
▼ヒョヌは,ミンジュが準備した最後の贈り物,ダイアリーの地図に 従って,秋ヘ,旅行へ出発する。ミンジュがヒョヌに必ず見せてあげたかったという道どおりに歩くヒョヌ。彼が行く所ごとに会うセジンがいる。度々会う偶然 から同行するようになった彼らは,お互いが誰なのかを知るようになる。ヒョヌが,ミンジュが愛する彼「ヒョヌ」ということを。そして,セジンは,デパート が崩れたその時,ミンジュと同じ所に埋まった人であったということを。このようにしてヒョヌとミンジュの秋ヘの同行が始まる。sunairi: 現実で起こったデパートのビルの崩壊の事件から被害を受けた人々という非常にドラマチックなコンテクストから、結婚をまじかのカップルの悲劇、悲しみ、そして人生の再開の様子を、息をのむように美しい情景を背景に奏でる。
この監督は凄い才能。「バンジージャンプをする」を始めて見たときびっくりしました。他の華々しい韓国映画ブームの監督達とは違った異質なセンシティブさを題材から、又は雰囲気から感じました。昔好きだった女性の面影を感じるからといえ、真正面から男性に対する愛情を韓国映画で語った作品、この繊細さは所謂ゲイ映画とは又違った、本質的な人に惹かれる時の甘さや、どすーんと来る誘引の静けさを素敵な緊迫した雰囲気の中で表しました。今でもあの高校生の青年に惹かれていく先生の落ち方を鮮明に思い出します。
この様な感じにこの監督、キム・デスンはとらえがたい微かな心の動きや、狡猾な心の動きを表現豊かに映画にしていきます。これが美しいのなんのって。
この映画に出てきた場所はどこでしょうか?とても行きたい気がしました。ジョエルと一緒に!
悪い男 나쁜 남자 Bad Guy
世の中に絶望と憤怒を抱いて私娼街に寄生するチンピラ親分と彼により売春婦にされる女子大生を描く。
▼私娼街のチンピラ親分のハンギは,道で偶然に出会った女子大生ソ ナを羨望のまなざしで穴があくほど見つめる。しかし,ソナは,みずぼらしいハンギを冷たくにらみ, ハンギは腹立ちまぎれに彼女に無理矢理キスする。ソナから激しい侮辱にあったハンギは,計略をめぐらし,ソナを売春婦村に引き込む。
▼ハンギは,毎夜,マジックミラーを通し,密室に閉じ込められているソナを見守る。絶望と恥辱でしつけられるソナを見るたびに,ハンギはものすごい苦しさに陥る。愛と憎悪,不憫と絶望の中で,二人は運命的な愛に昇華されていく。sunairi: キム・ギドク、又見ました。話としてはまあまあよく出来たと思います。しかし思想的にびっくり、超強引、へヴィーな、おっさんやなー。
Monday, October 13, 2008
君に捧げる初恋 初恋死守決起大会 첫사랑 사수 궐기대회 Crazy First Love
初恋のガールフレンドと結婚するために,一人の男がどたばたのハプニングを繰り広げるコメディ
▼イルメとテイルは,生まれてすぐにテイルのお母さんのおっぱいを分け合って飲んで育った乳友達。幼い時からひたすらイルメだけを愛してきたテイルは,あそこ(!)に毛が生えれば,イルメをめとらせてくれるというイルメの父ヨンダルの冗談を堅く信じて育つ。
▼イルメの父ヨンダルは,テイルが通う釜山キョンナム(慶南)高等 学校で生物を教える指導主任の先生。勉強はせずに問題ばかり起こし,イルメを妻にすると駄々をこねるテイルの将来のためにヨンダルはイルメと計略を組む。 全国30万位の問題児テイルが,全国3000位の優等生になれば,イルメを与える!テイルは,ひたすらイルメをもらえるという一念で毎日鼻血を出して勉強 して,ついにソウル大に合格する。
▼だが,イルメを奪われたくないヨンダルは,テイルに再び司法国家 試験合格という努力の条件を差し出す。テイルは,もう一度努力を尽くし,絶対不可能だだろうと思われていた司法試験に合格する。ヨンダルもテイルの努力に 感動受けて,イルメとテイルの結婚を積極的に支援するようになる。
▼しかし,司法試験合格祝賀パーティーでヨンダルが二人の結婚を発表しようとした瞬間,突然イルメが自分は他の人を愛していると告白する。テイルは,果たして初恋イルメを死守できようか?sunairi: どうでもいい。「猟奇的な彼女」は好きだったが、『ハッピー・エロ・クリスマス』やこの映画はダメだった。
ナチュラル・シティ 내츄럴 시티 Natural City
▼西暦2080年。不法アンドロイドを除去を請け負う「メッカ・ラ イン・ポリス・センター」(MLPC)の要員Rは,無断離脱したアンドロイドを見つけるや,すぐに殺さなければならない職業のためにいつも不信と孤独さに 疲れていた。そんな彼は,どんな人よりも暖かく慰労してくれる,クラブで踊るリアの微笑を見て愛に陥った。しかし,毎日同じ時間に反復的に踊るようにプロ グラミングされたリアに残っている寿命はあと10日だけ。その愛と共にありえる時間は,わずか14,400分しか残っていない。
▼Rは,彼女を生かすために不法アンドロイド密売業者ドクター・チロを訪ねる。ドクター・チロは, リアを生かしたければDNAが一致する女シオンを連れてこいという危険な取り引きを提案する。廃棄日が近くなるにつれて記憶が失われていくリアを見守るR は,彼女と一緒にいる時間がいくらも残っていないことと,リアを生かすために人間のシオンを殺さなければならないジレンマの間で葛藤する。
▼その頃,無断離脱した戦闘用アンドロイド,サイファーは,寿命が 来た自分の身体を人間の身体に変えるためにシオンを乗っとろうとしていた。リアの廃棄時間が数時間後に迫り,Rは,殺人を目的に製造された戦闘用アンドロ イドからシオンをとりもどしてこなければならない。ところが,シオンを間に置いた彼らの間には,巨大な陰謀が隠されていることが明らかになる。sunairi:つまらなかった。映像は頑張っていた。
Saturday, October 11, 2008
家門の危機-家門の栄光2 가문의 위기-가문의 영광2 Marrying The Mafia II
▼最高名門家ペゴ(白虎)組の大母ホン・ドクチャ女史。組織は,組織なりに大きくなって,お膝元の三男は,それなりに信頼できる。
▼しかし,必ず成し遂げなければならない一つの課題が残っている。家門の体質改善のため,長男にエリート嫁を迎えること。ホン女史は,自分の還暦祝いまでに,無条件に本家の嫁候補を連れてくるように次男と三男に命令を下す。
▼嫁候補の物色に乗り出した次男と三男。ところが,長男は,すでに昔の恋人にそっくりな女性に一目惚れしていた。見たところ,どこに出しても恥ずかしくない嫁候補だ。ところが,嫁になる女性がソウル中央地方検察庁強力係の検事だという。
▼家門の栄光を成し遂げようとしたが,家門が危険になった。果たしてホン女史と次男,三男は,エリート嫁を迎えることができるだろうか。sunairi: 「家門の栄光1」がダメダメだったので期待せず見たら結構すっきりとあきもせず、少しホンノリもありながら楽しく見た。女優、キム・ウォニがとてもいいとおもった。調べたらこの女優の映画はまだ一本も見たことがない。びっくり。
この下の写真を見たら判るけど、80年代の思い出がたくさんでてくるんですね、その頃をバリバリに生きていたこの二人(下)は超イカシテル。そう、この言葉「イカシテル」は80年代の死語。このイカシテル仕草や雰囲気、ファッションを思い出としてほんのスパイスとして、でてくるのですが、それがいい。なんか少しブレークダンスのロボットが入ったような動き、バングルズの「ウォーク・ライク・エジプシャン」の動きなどを、テンポ良くやるんですね、これが超チャーミングでおもろい。これだけでこの映画見たかいがあったと思ったくらい。
と、見てると、中々ジーンとさせられる展開、それがいい感じに押し倒す感じではなく、良かった。あちらこちら出てくるちょっとした笑いも良かった。
大変な結婚/家門の栄光 가문의 영광 Marring the Mafia
▼ソウル大学法科を卒業してベンチャー企業のCEO(最高経営責任者)をつとめるパク・テソは,酒に酔って朝起きてみると,自分のベッドに裸のままのジンギョンという女性が横になっていた。
▼ジンギョンは,よりによって全羅南道のヨス(麗水)を牛耳る組織暴力団チャン・ジョンジョン(3J)会長の一人娘チャン・ジンギョン。ジンギョンの兄さんたちは,テソを懲らしめようとするが,彼の学閥を確認した後に気持ちが変わる。
▼お金と権力は揃えたが,学歴コンプレックスがある3J家。たったひとりしかいない妹に良い伴侶を選んであげて,エリート娘婿を身内にして言葉そのまま‘家門’の‘栄光’をより高めたい。兄さんたち3人は,2人を結婚させるための作戦を開始する。sunairi: まあまあだった。楽しそうかなと、思いきや、なんかわざとらしいノリで押し通そうとするが、好みのお笑いではなかった。女が超うざかった。この女キム・ジョンウンは「私たちの生涯最高の瞬間」では大人になり、骨太で凄く良かったのに。この映画ではウゲウゲ。
Sunday, October 5, 2008
Me and You and Everyone We Know 君とボクの虹色の世界
'Me and You and Everyone We Know' is a poetic and penetrating observation of how people struggle to connect with one another in an isolating and contemporary world. Christine Jesperson is a lonely artist and "Eldercab" driver who uses her fantastical artistic visions to draw her aspirations and objects of desire closer to her. Richard Swersey (John Hawkes), a newly single shoe salesman and father of two boys, is prepared for amazing things to happen. But when he meets the captivating Christine, he panics. Life is not so oblique for Richard's six-year-old Robby, who is having a risqué Internet romance with a stranger, and his fourteen-year-old brother Peter who becomes the guinea pig for neighborhood girls -- practicing for their future of romance and marriage. Written by Sujit R. Varma
sunairi: 話題になりかなりあ後で僕も興味を持ちやっとの事で見ました。先ずはミランダジュライの本が気になり、その後でハレル・フィレチャーとのコンセプチュアルな本を見た。なんか流行かと思い、本を読み始めたら中々。それで映画にも興味が出た。で、映画は、よく出来ていると思う。バランスや、展開のパラドックス的な入り乱れる展開で旨く飽きさせず最後まですっきり見せてくれる。
少し今のジェネレーションエックスを思い出す。ハーモニーコリン、ソニックユースやら、ボアダムス、マイクミルズ、ソフィア・コッポラまで羅列できるくらいに、あのジェネレーション的な映像、色、音楽などなどであった。いいんではないでしょうか?見てよかった、今までのベールに隠れていた物が見えた。
Saturday, August 30, 2008
追撃者 추격자 The Chaser
▼しかし,ミジンさえも連絡が途絶えてしまい,ジュンホは,ミジンを探し回っている間に偶然にヨンミンと会う。ジュンホは,服についた血を見て,ヨンミンがまさにそいつであると直感し,追撃のはてに彼を捕まえる。
▼ヨンミンは,失踪した女性たちをすべて殺したという衝撃的な告白を淡々とさらけ出し,警察署は大騒ぎになる。右往左往する警察の前で,ヨンミンは,ミジンはまだ生きているといい,平気で微笑を浮かべる。しかし,ヨンミンを捕まえる証拠は何もない。
▼手柄を立てることに血眼になった警察は,ミジンの生死よりは証拠を探すことにだけ汲々とし,ジュンホは,ミジンが生きているとひとりだけ信じて,ミジンを探しに出かける。 sunairi: うわーこれよく出来ていたなー。画面が超いい。スムーズな展開、少し80年代、刑事コロンボの時代をよみがえらせる様な曇った映像感。なんか70年代の雰囲気も感じましたハードボイド的な、汗臭い刑事、おんぼろな感覚。形容詞ばっかり並べてあんまり何も言ってないかもしれませんが、映画として、話しよし、キャラクター良し、音楽良し、映像良し、と結構万点近いかも。なんかこのレベルだと韓国の映画なのか、アメリカの映画なのか、それとも.........と、人種を超えたクールさが伝わってきます。
二重スパイ 이중간첩 Double Agent
▼冷戦の冷たい空気が流れる1980年,東ベルリン。一発の銃声が 闇が落ちた灰色の道の静寂を破る。一人の男を囲んで激烈な争奪戦を繰り広げる南と北。男は,ついにゲートを越えて韓国への亡命に成功し,南側情報機関内対 共情報分析室に送られる。南朝鮮革命課題を与えられて南へ派遣された対南工作員リム・ビョンホだ。
▼偽装亡命に対する疑いを払拭させて南側の信頼を積んで韓国生活を して3年。ビョンホは,いよいよ北からの最初の指令を受ける。ラジオ・プログラムのDJユン・スミと接線しろ。恋人に偽装してスミとの関係を積み上げる ビョンホ。彼は,定着スパイへの運命,消された生活を送らなければならない彼女に徐々に憐憫を感じ始める。
▼一方,ビョンホは,南側で準備中の北派スパイ集団の情報をスミを通じて北に伝達し,任務を成し遂 げる。ついに党と人民のために功績をたてた彼は,少しの間スパイとしての生まれ持った身辺威嚇と不安感から抜け出し,激情で渦巻いた金日成広場にまた立っ たように手に上げる。南側では,作戦失敗の責任を皆回避しながら,ビョンホを犠牲者だと目星をつける。
▼同じ時刻,ビョンホは,課題を達成した自分を廃棄させることによって安全を保とうとする北側の陰謀を知るようになる。身分露出と生命への威嚇という絶体絶命の危機に陥ったビョンホ。選択の瞬間,彼のそばには,スミとチェコ製暗殺用拳銃22口径があるだけだ。sunairi: 特別に面白くわなかったし、少し在り来たりな感じもした。しかし、最後まであきもせずに見れた。何ででしょうね、主人公のビョンホを慕う後輩の青年。北朝鮮のスパイかもと思っていながらビョンホの人柄に信じてみようと思う回り、それを旨く演技し、ゆっくりと余裕のある雰囲気で作られてます。
Tuesday, August 26, 2008
ガールスカウト 걸스카우트 Girlscouts
▼アップグレード人生を夢見ながら,株式から衣料品店まで,暇ができるまま財テクを企てるが,うまくいかず,生活界のマイナス手に通じる30代ミギョン。
▼孫がいるはずの年齢なのに,白手(プータロウ)息子の世話をするため町内スーパーで仕事をする老将サラリーウーマン60代イマン。
▼夫をあの世に送って,息子2人を育てるために,お金になることなら何でもして見る,がむしゃらの暮らし屋40代ポンスン
▼格好いい人生を夢見ながら,毎週胸をときめかせてロト当選に熱を上げる20代ウンジ。
▼同じ町内に住んでいるということのほかは,特別に通じることないように見える4人の女性に一生一代の事件が発生する。誰かが,彼女たちの血のような掛け金を予告もなく,持って逃げたこと。
▼あわてて容疑者の隠れ場所を捉えるのに遅れをとったミギョンは, 事件解決の核心となる決定的な糸口を発見し,くやしい心に寝そびれたイマン,ポンスン,そして姉さんたちを助けると快く乗り出したウンジと一緒に容疑者出 没地域と予想されるミサリ近くのカフェに潜伏しながら,セルフ追跡を敢行する。
▼当初の計画とは違って,容疑者は簡単に姿を表わさず,結局,敵に会う前にそれぞれ違った意見衝突で内紛に包まれる4人の女性たち。自暴自棄して,心の内を開いている間,待ちに待った悪い容疑者を二つの目で確認する。
▼しかし,予想できなかったまた他の黒い勢力の出現で,事件は,予想できないほど絡まって行く。追跡に熱中するポンチョン3洞ガールスカウト。私のお金を目の前に置いて,このまま奪われるのだろうか。sunairi: 『私の名前はキム・サムスン』で超お馴染みになったキムソナです。オもろいおばさんといえばのナ・ムニも出ています。痛快な話と面白い人たち、楽しんですっきり見ました。
Sunday, August 24, 2008
マパ(麻婆)島 마파도 Mapado &麻婆島(マパド) 2 마파도2 Mapado 2: Back to the Island
当たりの宝くじを持って潜伏した女性を探してマパ島に潜入した二人の男のとんでもない冒険談
▼160 億ウォンが当たったロト当選券を持って逃げた一人の女性を 探すため,模範与太者ジェチョルと不正刑事チュンスは,地図にもない怪しげな島「マパ島」へ釣師に偽装して潜入する。島の全体人口は5人,構成性比女性 100%,共同生産,共同分配,共同使,共同所有で暮らしているおかしな島マパ島。
▼そこで思いがけなく出会った強敵は,まさに20年間も男見物ができなかった猟奇的な五人のおばあさんたち。ジェチョルとチュンスは,素朴な表情で丁寧に上手く労働を強要する五人のおばあさんたちの恐るべき来貢(?)に対抗して,無事に任務を完遂できるだろうか。麻婆島(マパド) 2 마파도2 Mapado 2: Back to the Island
2005年の韓国封切りで,全国310万人余の観客を動員する興行成功を収めた<麻婆島(マパド)>の続編
▼相変らず一発主義を夢見ながら,件数を尋ね歩くチュンスは,財閥会長パク・タルグの初恋の人探しというミッションを受けるようになって,パク・タルグの故郷トンベク(椿)島へ向かう。
▼同じ船に乗ることになった花の美男子ギヨンとチュンスは,暴風雨にまきこまれ,ある人里離れた島で目を開けるが,そこはなんと,よりによって,またマパ島だ。
▼マパ島には,相変らず猟奇おばあさん5銃士が仲良く暮らしていて,何年かぶりにチュンスと再会したおばあさんたちは,久々に訪ねてきた二人の男を血便が出るまでこき使うのに余念がない。
▼ より一層,強力に,巧妙に,悪辣にアップグレードされたおばあさ んたちの労働搾取を避けて,初恋の相手が暮らしているというトンベク(椿)島に逃げる工夫をしたチュンスは,ある日,トンベク(椿)島が,マパ島の別名だ という驚くべき事実を知るようになって,5人のおばあさんたちの過去を根ほり葉ほり問い質すことになる。sunairi: 何故この映画を見る前は面白いと思ったのだろうか?どうでも良かった。もっとリアリティータッチのドキュメンタリーっぽい物かと思った。なんかこの写真にだまされたみたい。
期待しただけに偏見バリバリで見た。
Miranda July について
http://mirandajuly.com/
http://www.imdb.com/title/tt0415978/
http://en.wikipedia.org/wiki/Miranda_July
Friday, August 22, 2008
弓 활 The Bow そして私のキム・ギドク・フェスティバル
sunairi: 「えっ」と声を出したくなるような映画です。その「えっ」は、いい意味なのか悪い意味なのか、結構、映画『息』からキム・ギドクが気になり始め、遡って見ていますけど、やはり『息』の様なバランス、狂気、そして色んな意味で整った映画は中々、『絶対の愛 - 時間』も良かったけど。この『弓』は2005年結構後期に作っている。これはびっくりした。初期の作品とばかり思ってみたからだ。やはり、『魚と寝る女』に比べるとかなり映画作りが旨くなっている、狂気といわんばかりの変体性が出てくるキャラクターの顔、行動と共に、『えっ』と信じがたいシーンに遭遇する。
それにしても主人公の女、ハン・ヨルムは『サマリア』に出てくる人、少し顔が東南アジア系だ。今回も不思議ちゃんで、爺さんに拾われたというか誘拐され、言葉も喋れないまま育てられる、18歳のなった時、お爺さんと結婚をすることになっていた。お爺さんはどういう切欠で海に住んでるのか?金がなかったのか、人生の復讐の為にこの女の子を生贄にしてるのか、と考えるうちに、女の子はある釣りに来た男の子に興味を持つ、同じぐらいの歳同士、好きあうが、必殺の爺の弓に身を震え上がらす事になるが、最後は女も外に出たいとの意思表示、あれだ爺が楽しみにしていた韓国の昔の仕来りの結婚式を挙げたあとわかれると言う事になる。
爺は嬉しそうに結婚式を挙げる、そして女が眠ったあと、海に飛び込み自殺、飛び込む前に空に弓を打つ。時間がたった後、若い男が女が眠っているのを見つける、女は寝ながらオーガズムを、その股座に爺が打った弓が落ちてくる、処女が失われた。なんとも「エッ」といいたくなるような展開と摩訶不思議。
『息』『時間』『うつせみ』などは現実の中に狂気が存在した、しかし『弓』の爺はキム・ギドクではないか?自分の欲望の為、映画を作り、一度作ったらもう失われるはずである、真実は?爺とはキムギドク?韓国の昔の仕来りの結婚式はキムギドクの母国韓国からの無視?そして若い女を閉じ込めているのは、キムギドクの映画に出たって有名になるはずがない女優や俳優、世界で有名になっても、キムギドクのレベルでは、中国のコンリーみたいな事にはならない。ただ映画俳優になったと勘違いするだけではないか。なぜならギドクの映画は淫らでしかないから。芸術とは前衛とは、女をその様な目でしか見ない男尊的な価値観が反映されているということでは?そんななんやかんらを静かな水の音と波の音と、あの弓を奏でる爺の音楽、マストに上がり信じられないような良くないシネマトグラフィーで爺が音楽を奏でる。今回のテーマはこれか?これも『えっ』だった。
最後爺は歳を忘れ、女を愛する為、見ちゃあいられないぐらい子供のようなり、自殺を失敗したり(「えっ」)、女を何回もたたいたり(寝るとき手をつないでもらえなかったから「えっ」)、そしてその爺のアップはなんか歳をとってしまった男の近くで見てはいけない深い悲しみ、人生の悲しみの様な物を感じました。これは「えっ」ではなかった。
最後、映画が終わると、『弓をぴんと張るといい音がする、その弓の様に生きたい』とのメッセージ、誰のメッセージやねんと思いきや、キムさんではないか、監督の。なんやそれ、あんさんの小言か。あんさんの教訓か?あの爺でのメッセージではなくて?何でやねん。なんか映画の内容と違っとりませんか?爺が自分を疑う物は弓を打っていくというのは、キムさんの................。
「えっ」
「えっ」 な、私のキム・ギドク・フェスティバル
鰐 (1996)
まだ見てない
ワイルド・アニマル (1997)
まだ見てない
悪い女~青い門~ (1998)
まだ見てない
魚と寝る女 (2000)
タイトル、状況、コンセプトは好きだったが、見たところ好きではなかった。
リアル・フィクション (2000)
まだ、
受取人不明 (2001)
これ初めて見たキムギドク、これでびっくりもう見るのやめようと思った作品。
前回の「ブラックブック」の批評の中で書いた、「春夏秋冬そして春」を手がけたキム・ギドク監督の作品です。この人の目の付け所、内容、其の事項が持つ社 会背景などはとても良いと思うんですが、結局作り方、あらすじの展開の仕方などがいつも強制的です。少しばかりとってつけたようなといった言い方が真っ当 な気がします。後で読んで判ったのですがこの映画70年代を物語ったらしいのですが、スタイル的に(とり方、ファッションなど)全く70年代と判らず、現在の社 会の状況かと思いました。この物語が繰り広げられる村(町)は貧困のどん底といった具合で、映画を見ながら現在の韓国もこんな場所があるんだなーと、偏見 をかもし出していました。でもこれは監督の演出失敗かな?ですね。日本に帰るとき飛行機の中で見た、昔の青春物語っぽくて、くさかったけど涙が出たリュ・ジャンハ監督の「春が来れば」でも韓国の田舎の貧困が目立った。韓国映画を見始めたばかりの僕は少しまたこれで偏見を持ってしまいそうになりました。知らないって本当に怖いですね。さて「受取人不明 」ですが、いろいろな状況を扱っています。貧困を生き抜く村人、子供のとき遊んでて片目を失い、其の見た目に苦しむ女の子、其の子を好きないじめられっこ の男の子、米国兵黒人との関係で出来た男の子を持ち、今でも其の黒人兵を待ち続ける若い韓国の母、其の黒人兵の息子は村にいる犬を殺し金を儲ける野蛮な男 の元で働くが、野蛮な男は其の黒人兵の息子の母と付き合ったいる。色々と複雑に交じり合い物語りはかなり早めにからからと展開します。まあ、其のスピード 感は気持ちいともいえるのでしょうか?芸術的な作品が持つじわーっとした、退屈感はありません。結構感情的な物語が繰り広げられ、米国人の兵士はアメリカに帰りたいのにそこにいなければいけないフラストレーションから片目の女の子を好きにな ります。米国ミリタリー病院で彼女は目の手術を受けます。其の子を好きだった男の子は、目の手術を受けたいがために兵士と付き合う女に幻滅します。しかし 彼女は本当は兵士を愛していません。兵士はどんどんバッドに入り、ドラッグをして...........ほらドラマチックでしょ。いろんなことがヘビーに起こったのですが印象はとても軽く、「あー良い映画見た」感は無かったです。終わった後、変な映画だったなーと思いながら監督名を見たらキム・ギドク監督でした。
悪い男 (2001)
まだ
コースト・ガード (2002)
まだ
春夏秋冬そして春 (2003)
これは凄すぎる
そして少し前映画館で見た「春夏秋冬そして春」を思い出しました。絶景な背景、湖の真ん中に浮かぶ禅寺を渡り舟を漕いで向かう和尚さんと小さい男 の子、霧が立ちこむ情景の中、少年の顔がアップになります。こう書くとよさそうに聞こえませんか?それがですね、少年の顔のアップの映像が何かおかしかっ たんですよ。少年の顔はお饅頭のように至ってかわいいのに、なんかカットとクロースアップが何か可笑しい気持ちを催させたんですね。あれーこの映画もしかして全然良くないかもって。その後は其の悪い予感が的中、少年は青年になり女体の誘惑から禅寺を去り、女性を殺しかえってくる、それを見た和尚さんは其の少年(青年)を育てた責任か ら自らを火で焼き死ぬ、少年(青年)は大人になり、禅寺に残り、自らを心身ともに鍛える。其の鍛え方がすごかったんです。体に石をロープでくくり山を登 り、氷の湖の上でヨガとカンフーをミックスしたようなエクササイズをする。其のときの音楽がまたすごいのって、ニューエイジ的な音楽の中、女性の演歌系の 叫びがバックで響き渡る中、大人になった青年は筋肉もりもりになり............もう其のシーンのイメージと音楽がかなりインパクトが強かった ので、物語の結論も忘れてしまいました。後で聞いたら大人になった少年、あのすごい猛烈な心身鍛錬を行っていた俳優は実を言うとキム・ギドク監督だったんですね。あれまー超ナルシスト!ご自身だったのですらー。
サマリア (2004)
まあまあ、画像が綺麗
sunairi: 援助交際というタイムリーな内容で多分、キム・ギドク監督も少し流行的なことをしようと思ったのでしょうが、何故か、女優のチョイスがあまり今風ではない。そのサマリアと呼ばれる女の子の顔が少し東南アジア系の顔だった為、今の韓国の女の子と言う設定が少し旨くいってないような気がした。もう少しすっきりの顔の切れ目の女の子だったらもっと今風ではなかったか?しかし、つまらない映画に良く有るめんどくさい話の展開、もうわかっているけど見なければいけないと言ったような物は全て綺麗にもぎ落とされ、シンプルな展開説明を入れない静かな雰囲気がとても見やすい。『アドレス・アンノウン』やら、『春夏秋冬そして春』みたいなとってつけた感はない。『息』の時の静かな展開の速さや、『うつせみ』みたいにピアノの音楽が寂しさを演出する感じで、この映画は進む。とても綺麗。女の子達の関係はとても同性愛のプラトニックなものです。一人がもっと好きで、一人は色んな男と寝る事が好きな女の子。二人で旅行に行きたいがため、売春を行っているが、寝る男男と感情移入してしまう一人に、女は嫉妬をする。しかし、セックスをすることで男性を浄化しというインドのパスミルダの伝説。少しこれは男性の女性に対するピュアなイメージの願望のあらわれ。最後に父が娘がどういった理由であれ売春をしていた事を知り、理解に努力し、寝た男たちを復讐し、娘と一緒に妻の墓に行った後、父は娘を放し飼いにする。見捨てると言うことだ。父は妻が死んでも一生懸命生きた。誰とも寝ずに、誰とも何のこともせずに。なのに娘はこんな事を、父は傷つき娘を見捨てる。これは女性に対するピュアでいて欲しいと言う欲望。所謂完ぺき主義では?もちろん父はもう結構来てる人だ。仏教や神の信念を娘の登校時に説くと言ったぐらいの激しいストイックな性格。だから故娘さえも許せないとは。少しびっくりする。少しこれは女性差別では?結構女性の結婚前のセックスに少し保守的な韓国のイメージが浮き上がったような気がする。(これは今でもそうか知らないが)。結構キム・ギドク監督、真面目で、ストイックで、理想が強く、そして混沌とした物を感じる。
うつせみ (2004)
うーん、前々回のリビューで書いた映画「春夏秋冬そして春」のキム・ギドク監督の2004年の作品です。2004年ヴェネチア国際映画祭で最優秀監督賞をとった作品です。これは、あれだけ「春夏秋冬そして春」で悪口を書いたのですが、「うつせみ」は結構気に入りました。映画は始まり、スマップとかトキオとも言っても可笑しくないジャニー系の俳優、ジェヒ(JaeHee. 재희)。ジェヒが扮するテソクは孤独の町の生活の中、人の家に勝手に入り、何も盗まず唯何日間か住み続け渡り歩く若者。大きなバイクに乗り、無言で(この 人は喋れない役?)、流離っています。この出だしは少しうーん、トレンディー映画じゃんと思い、 キム・ギドク監督だなーと思いましたが、なかなか最後まで見ると少し心にしみました。音楽のチョイスは「春夏秋冬そして春」にも言えるけど、ダサダサ。この監督本当に女性の叫び系のメロドラマチックな曲が好きですねー。時たまゆっ くりと流れるエリック・サティの『ジムノペディ』の様なのが一瞬流れます。ああいった感じの音楽をずっとバックに流せばもっといいのに、と思ったりもしま した。すると、突然女性の叫び系のメロドラマチックな曲に成るんですね。静けさが気持ちいいなーと思ったところで。ところで余談ですが、ジム・ケリーが出ている 「エターナル・サンシャイン」(Eternal Sunshine of the Spotless Mind)の音楽は、John Brion / ジョン・ブライオンというコンポーザーが作っていますが、この映画でよく流れるあのピアノの曲は本当に名曲だと思います。何階聴いても素晴らしい、ジムケ リーが其の時の彼女のタンジェリーンを呼んでいる時の感傷的なシーンを鮮明に思い出します。さてさて、少し疲れた顔が綺麗な女優イ・スンヨン 李丞涓 이승연 I Seung-Yeonが、愛が無い結婚の家庭で感情が果て無口になってしまった妻の役をします。映画開幕の時は野蛮な夫に顔を殴られ、ほほが一面酷い色に 成ってたりしますが、(こんな演出は少しまた大げさで一瞬あーあーキム・ギトク監督ー!と、思いがちでした)話は進み、イ・スンヨンの演じるソナの悲しげ な表情、そしてテソクと会い、徐々に恋に落ちていく様は、この二人の無言(本当に全く喋らないんですね)の演技の中で微かに波打つように来るんですね。孤 独であり純粋に生きるテソクの変な習慣、たとえば勝手に住んでいる人の家で、其の家の持ち主の洗濯をやってあげたりとか、それも洗濯機ではなく手で。とっ ても美味しそうな韓国料理(チゲやら前菜の盛りだくさんな所)をささっと作ったりなどと、中々この映画野中で色々な素敵な要素とし光ってます。しかし波乱万丈、激しいキム・ギトク監督であるから、アレーという様な展開はありますが、それが話の展開のよさのオブラートに囲まれ全く目立たなくなり、映画が終わった後は結構すっきり感と然るべき落ちた愛の好印象が残ります。二人の環境の雁字搦めな毎日、お互いの孤独の発見、結びつき、そして其の微かな愛が芽生え、それでも降りかかる苦境に耐え、最後はあっと驚かせるハッピー・エンディングがきます。うーん、これはやられたなー。キム・ギトク監督のほかの映画では激しく出すぎる鬼才さが、うまーく、バランスよく、美味しく出来あがっています。うーんトレヴィアン!ヴェネチア取ったの判るわ!
弓 (2005) まあまあ
絶対の愛 (2006)
いいです!
sunairi: キムギドクの映画は見やすい、よく有るつまらない映画の説明臭い状況の成り行きのじわじわ感が全くないのだ。ストーリーを語るのが下手と言うのだろうか?友達と見たらあちらこちらで『今のシーン変じゃないですか?』とか、『えっ!おかしい、今の!』みたいな言葉が連続。僕は結構慣れていて、普通に見てたのですが。僕としては変にじらされるよりさらりと物語に入ってくれるぶっきら棒さが気に入ってる。これはスタイルとしてだけど。話はいつも成るほどやっぱりキムギドクだと、思う。彼って結構トレンドとか意識してるかも。それとタイムリーな社会問題をかなり扱おうとしているところが、なんか芸術映画的な趣を感じてた僕は何故かがっかりした。キムギドクはいつもピュアな願望、その切望と、余りにも残酷な現実とのギャップに生まれる苦悩を描く。苦悩が気を動転し、思い込みが異常なオブセッションへと変わっていく。結構このパターンが多い。しかし友達も言ってたけど、結構男尊主義ですね、このau・teurと言う言葉、(強い創造的演出力を発揮する)映画監督と言う意味だが、au・teurとしての表現の自由を得た時、特に男性の作家は神の様なパワーを自分に感じるのではないだろうか?僕はこの自由を皆が働いているのに毎日が日曜日のような暇に感じパワーどころか、無力感を感じた。キムギドクはそう思わなかったんだろうね。彼はその暇と無力感をカリスマに変えたに違いない。いいのか悪いのか?でも見てしまう監督。
ブレス (2007) これが傑作だと思う。
砂入:久々に見ました、キム・ギドクの映画。少し『私たちの幸せな時間』を思い出しました。しかし、キムギドクの映画にいっぱい出てる女優、パク・チアはとっても狂気の顔。この人が死刑囚のために壁紙を持ってきて監獄を訪問、部屋をトータルコーディネイトで服も四季に合わせ装って、歌を歌うんですがその素人ののりのりの姿、一生懸命に声を張り上げてうたう音などがなんか非常に強い印象を与えました。本当に狂気と言う言葉が似合う感じでした。その感じがキムギドクの精神の行ったところを表す気がして、凄みとも感じました。伊丹重三と宮本信子と言った感じで、付き合ってるか結婚してるか知りませんが、キムギドクとパク・チアはそういった仲でしょうね。
Wednesday, August 20, 2008
『あの子を探して』 一個都不能少 Not One Less, 1997
sunairi: うわー、チャン・イーモウ監督の強烈な良い映画。強烈というと悪い言い方ですね。
この映画はドキュメンタリーっぽいフィクションで、韓国の「おばあちゃんの家/家へ… 집으로… The Way Home キム・スンボム」やらイランの「友だちのうちはどこ? アッバス・キアロスタミ "Where Is My Friend's House" Abbas Kiarostami」などを思い出します。多分意識してるでしょうね。この話の展開、映像、音、雰囲気などは。
仕事欲しさに小学校の教員補助の仕事を始めた女の子、先生も生徒もみんなも結構適当、それがこういった田舎の醍醐味、中国の田舎は特に、中国ユナン省のリージャンにいった時、小学校を見たがやはりこんな感じだった。何か、ぎっちり基本を教え込むやり方の日本を体験した僕はこういった風がいつも吹いているような勉強の仕方はびっくりだった。
この映画もその雰囲気を促しながら始まります。ウェイ先生は、適当に黒板に字を書き、「それを写せ」と言い生徒を部屋に閉じ込める有様。最初はこのウェイ先生の態度と田舎顔が無性に腹立たしく、ふてぶてしいと思いそのまま話がスムーズに進む。
しかし見ているとこのしぶとさ?が一生懸命さに変わってくるんですね。それも素直に。最初の動機はわからない感じだけど、それが余りもの一途さですばらしいものに変わっていくんですね。見事に。
ここら辺は現代の映画監督として、チャン・イーモウ監督はメディアを巧く巻き込んでいく話の展開にしていくんですね。それも超自然に、そしてマジカルに。なんか夢、希望とそして社会の批判と一緒ゴタになって、巧くフィクションが中国の現実の問題と絡みいってかんじで。