Tuesday, June 24, 2008

血の涙 혈의 누 Blood Rain

1808年の朝鮮時代を背景に,トンファ(東花)島という人里離れた島の製紙所を囲んで起きる残酷な連続殺人事件とその糸口を解いていく捜査官の話を描いたミステリー時代劇スリラー

▼19世紀朝鮮時代の末葉,製紙業を基盤に成長した人里離れた島の 村トンファ(東花)島。ある日,朝廷に献上しなければならない製紙が,輸送船もろとも燃えてしまうという事件が起こる。事件を解決するため,捜査官ウォン ギュ一行がトンファ(東花)島へ派遣されるが,島に到着した日,火災事件の解決を急ぐウォンギュ一行の前で,残酷な殺人事件が起きる。

▼犯人が分からない殺人事件で動揺する村の人々は,7年前,謀逆を 率いる天主教徒の仲間だと烙印を押され,家族全員が斬刑にあったカン客主(ゲクチュ)の怨みの霊が起こした呪いと思い,ますます狂気に包まれて行く。そし て,不吉な島に孤立していくウォンギュ一行は,殺人犯の行方を探せないまま,狂気じみた村の人々の雰囲気に動揺してしまう。その上,事件を解決するために 冷徹に推理するウォンギュの前に,残酷な連鎖殺人事件が続く。

▼製紙所主人キム・チソン大監の息子イングォンは,荒々しい村の雰囲気を強圧的な態度で押さえて,ウォンギュと絶えず対立する。さらに,斬刑されたカン・ゲクチュに恩恵を感じているトゥホの登場で,ウォンギュはますます混乱に陥るようになる。
sunairi: この映画はあの素晴らしかったイビョンホンの『バンジージャンプする』の監督キム・デスン。今回はよく出来ていたミステリー。なんか思ったけど、前回の映画が余りにも偶然の産物のマスター・ピースだった為、今回は考えすぎ、慎重に作りすぎた感あり。やはり前に書いたように、高校生のヨ・ヒョンスの演技は本当の感情を映画という経験から搾り出した物だった。彼の演技がイビョンホンの真剣さを際立てたし、あの映画は何かの見えない幕を吹っ切る事で偶然的な詩を生んだのだったが。しかし行き成りの初映画であそこまで注目され、人生のマスターピースを作ってしまうと皆戸惑ってしまうのだろうか?

今回はそのラッキーな状況への復讐?というか、俺は映画監督なんだぞー的な、男の証?前回がゲイの様な甘い官能的な愛を描いた為、映画自体は好かれていたけどどの様な反応を受けたのか?その様な色んな状況、受け入れられすぎるつらさ等あったろうに。

次のユジテがでてる『秋へ』見てみようーと。なんかよさそう。自分の親の復讐とか、島の訳あり殺人とか、怨念とか重いものではなく、愛、柔らかい愛。それが本来この監督のテリトリーではないか?彼は柔らかく映画が好きなんでしょうに。復讐とか意地とかではなく。

Last Witness  Black Narcissus 黒水仙 흑수선 

ソウルの漢江(ハンガン)に浮び上がったある老人の死体。 この事件を追うオ・ビョンホ刑事は,事件の糸の絡み合いを一つずつ解いていく。現場で発見された特殊製作の日本の金属めがね, 「大良」という名の名刺のかけら, それからヤン・ダルスの部屋で発見された2枚の写真...。

脱出捕虜ともう一つの殺人写真の場所, 巨済(コジェ)玉天(オクチョン)小学校を訪ねたオ刑事。彼は,古くなったソン・ジヘの日記帳をカン・マノの家で発見して, 巨済捕虜収容所をめぐる途方もない秘密を知るようになる。

朝鮮戦争当時,脱出捕虜の検挙を担当した反共青年団長ヤン・ダルスは,脱出捕虜ソン・ジヘを連れて巨済島から消える。それからソン・ジヘを愛したファン・ソクは,50余年間非転向長期囚として刑を終え, 最近出監したという事実を知るようになる。

一方, 朝鮮戦争当時,ヤン・ダルスと一緒に捕虜を検挙した派出所主任キム・ジュンヨプが死に, 金属眼鏡フレームの主人は,日本人事業家の前田慎太郎であることが明らかになる。オ刑事は,彼がまさにソン・ジヘと脱出して銃殺されたパルチザン ハン・ドンジュであることを明らかにする。また,ヤン・ダルスが殺されたころ,ハン・ドンジュが韓国を訪問したという事実を確認して彼を最も有力な容疑者 と注目し,日本に向かうが...。
sunairi: 激しい80年代のスタイルと、北朝鮮と韓国の歴史物で構成される。最後は日本まで話が飛び、ロマンチックな駅の屋根の上での結末。黒水仙のソン・ジヘがカン・マノと一緒におこげを食べるシーンは胸が痛くなるような強い印象を受けた。最後にソン・ジヘが死にカン・マノが皆を止めて自分の胸にソンジヘを迎えるところなどは、彼らの清らかな愛の形に感動した。

とてもよいシーンとべたべたな80年代のこってりしたのが全くつながりがない、その二つを繋ぎとめているのは話の展開のみ。イジョンジェは演技が下手かも。間抜けな顔がとても目立ち、アップにあると結構ププッって感じだった。イヨンへとの『ラスト・プレゼント
』では、売れないコメディアンというはまりにはまった役で、地で演技したに違いない。僕はそれで始めてイジョンジェを見たので旨い人だとかなり勘違いしたみたい。旨かったけどあれは、大阪芸人みたいで。

うーん、結構凄かったけど、歴史に頼ってる?映画としてはいまいちかも。

オーロラ姫 오로라 공주 Princess Aurora

5件の残酷な殺人事件が立て続けに起きて,互いに関連がないように見える事件の内幕が明らかになっていく,母性のすさまじい復讐を描いた犯罪ドラマ

連 続する殺人事件。死体のそばに間違いなく貼られている「オーロラ姫」のステッカー。事件を担当 したオ・ソンホ刑事は,現場のCC-TVを通して「私を捜してみて」というメッセージを残した元妻のチョン・スンジョンが犯人だとを直感するが,被害者の 共通点はどこにも発見されない。

捜査チームを混乱に陥れながら,それぞれ違った手法で残酷な殺人を敢行するスンジョン。突然,殺人場所を公開して,都心郊外周辺のゴミ埋立地で,軍,警察とマスコミ,全国民の視線を集中させる。
sunairi: 最初は目新しさや、入りの突然さに惹かれてみたが、最後まで見ると薄っぺらい話だった。復讐の感情と道理に映画を集中して何か大切な事を忘れていたような気がする。可愛そうな女だからという理由でこの映画は成り立っている、それは同情ではないか?オム・ジョンファは、『私の小さなピアニスト・ホロウィッツのために』で何かを失った女性の役を素晴らしく演じた。今回は怒りのために生きる人間を演じた。まあこの映画は『私の小さなピアニスト・ホロウィッツのために』の前だったから映画選びがよくなかったのかもいい映画って中々来ないかー?