Thursday, June 26, 2008

カ ル - テルミー・サムシング 텔 미 썸딩 Tell me Something

四肢切断の猟奇的連鎖殺人事件と,これを捜査していく刑事の話を描いたミステリースリラー

ソウルで2件の殺人事件が発生する。死体はバラバラで,初めの死体には腕が,2番目の死体には胴がない。

特別捜査班が設けられチョ刑事(ハン・ソッキュ)が事件を担当するが,捜査は進展しない。唯一の手がかりは,死体切断の精巧さから類推できる医学的知識と死体から発見された防腐剤ヘクサメディン。そして,何日か後,さらに3番目の死体が...。

解剖検査医のク検視(アン・ソクファン)は,歯の治療歴からこの犠牲者の身元を割り出す。犠牲者の身元引受人チェ・スヨン(シム・ウナ)に会ってわかった驚くべき事実。3人の犠牲者は,すべて彼女の過去と現在の恋人だった。

スヨンは,フランス留学後,博物館の遺物復元室に勤める美貌の才媛。有力な容疑者は,彼女を欽慕する同僚のギヨン(ユ・ジュンサン)。チョ刑事は,ギヨンのヘクサメディン購入が明らかになり彼を連行するが,取調べ中にスヨンが襲撃を受け,解放されたギヨンは姿をくらます。消えたギヨンの家で3番目の犠牲者の心臓が発見されるが,彼は4番目の死体になって見つかる。

スヨンとの繰り返しの出逢いの中で,少しずつスヨンに対する思いが募っていくチョ刑事。
彼を5番目の犠牲者として予告する犯人。犯人は果して誰なのか。

sunairi: うーん、いまいちかな?背景というか、この映画が作られたときのムードは判る。この女性、シム・ウナ、歳をとった童顔の女性。綺麗だが悲しげで、クールな演技はなんか少しわざとらしさまで感じる。ハン・ソッキュはいいのか悪いのか、なんか間抜けな感じ。大げさな演技というのもある。

映画自体はまあまあかな?なんか激しい殺人事件は映画の題材としてアジアの見せ場か?何故という気もする?

Tuesday, June 24, 2008

血の涙 혈의 누 Blood Rain

1808年の朝鮮時代を背景に,トンファ(東花)島という人里離れた島の製紙所を囲んで起きる残酷な連続殺人事件とその糸口を解いていく捜査官の話を描いたミステリー時代劇スリラー

▼19世紀朝鮮時代の末葉,製紙業を基盤に成長した人里離れた島の 村トンファ(東花)島。ある日,朝廷に献上しなければならない製紙が,輸送船もろとも燃えてしまうという事件が起こる。事件を解決するため,捜査官ウォン ギュ一行がトンファ(東花)島へ派遣されるが,島に到着した日,火災事件の解決を急ぐウォンギュ一行の前で,残酷な殺人事件が起きる。

▼犯人が分からない殺人事件で動揺する村の人々は,7年前,謀逆を 率いる天主教徒の仲間だと烙印を押され,家族全員が斬刑にあったカン客主(ゲクチュ)の怨みの霊が起こした呪いと思い,ますます狂気に包まれて行く。そし て,不吉な島に孤立していくウォンギュ一行は,殺人犯の行方を探せないまま,狂気じみた村の人々の雰囲気に動揺してしまう。その上,事件を解決するために 冷徹に推理するウォンギュの前に,残酷な連鎖殺人事件が続く。

▼製紙所主人キム・チソン大監の息子イングォンは,荒々しい村の雰囲気を強圧的な態度で押さえて,ウォンギュと絶えず対立する。さらに,斬刑されたカン・ゲクチュに恩恵を感じているトゥホの登場で,ウォンギュはますます混乱に陥るようになる。
sunairi: この映画はあの素晴らしかったイビョンホンの『バンジージャンプする』の監督キム・デスン。今回はよく出来ていたミステリー。なんか思ったけど、前回の映画が余りにも偶然の産物のマスター・ピースだった為、今回は考えすぎ、慎重に作りすぎた感あり。やはり前に書いたように、高校生のヨ・ヒョンスの演技は本当の感情を映画という経験から搾り出した物だった。彼の演技がイビョンホンの真剣さを際立てたし、あの映画は何かの見えない幕を吹っ切る事で偶然的な詩を生んだのだったが。しかし行き成りの初映画であそこまで注目され、人生のマスターピースを作ってしまうと皆戸惑ってしまうのだろうか?

今回はそのラッキーな状況への復讐?というか、俺は映画監督なんだぞー的な、男の証?前回がゲイの様な甘い官能的な愛を描いた為、映画自体は好かれていたけどどの様な反応を受けたのか?その様な色んな状況、受け入れられすぎるつらさ等あったろうに。

次のユジテがでてる『秋へ』見てみようーと。なんかよさそう。自分の親の復讐とか、島の訳あり殺人とか、怨念とか重いものではなく、愛、柔らかい愛。それが本来この監督のテリトリーではないか?彼は柔らかく映画が好きなんでしょうに。復讐とか意地とかではなく。

Last Witness  Black Narcissus 黒水仙 흑수선 

ソウルの漢江(ハンガン)に浮び上がったある老人の死体。 この事件を追うオ・ビョンホ刑事は,事件の糸の絡み合いを一つずつ解いていく。現場で発見された特殊製作の日本の金属めがね, 「大良」という名の名刺のかけら, それからヤン・ダルスの部屋で発見された2枚の写真...。

脱出捕虜ともう一つの殺人写真の場所, 巨済(コジェ)玉天(オクチョン)小学校を訪ねたオ刑事。彼は,古くなったソン・ジヘの日記帳をカン・マノの家で発見して, 巨済捕虜収容所をめぐる途方もない秘密を知るようになる。

朝鮮戦争当時,脱出捕虜の検挙を担当した反共青年団長ヤン・ダルスは,脱出捕虜ソン・ジヘを連れて巨済島から消える。それからソン・ジヘを愛したファン・ソクは,50余年間非転向長期囚として刑を終え, 最近出監したという事実を知るようになる。

一方, 朝鮮戦争当時,ヤン・ダルスと一緒に捕虜を検挙した派出所主任キム・ジュンヨプが死に, 金属眼鏡フレームの主人は,日本人事業家の前田慎太郎であることが明らかになる。オ刑事は,彼がまさにソン・ジヘと脱出して銃殺されたパルチザン ハン・ドンジュであることを明らかにする。また,ヤン・ダルスが殺されたころ,ハン・ドンジュが韓国を訪問したという事実を確認して彼を最も有力な容疑者 と注目し,日本に向かうが...。
sunairi: 激しい80年代のスタイルと、北朝鮮と韓国の歴史物で構成される。最後は日本まで話が飛び、ロマンチックな駅の屋根の上での結末。黒水仙のソン・ジヘがカン・マノと一緒におこげを食べるシーンは胸が痛くなるような強い印象を受けた。最後にソン・ジヘが死にカン・マノが皆を止めて自分の胸にソンジヘを迎えるところなどは、彼らの清らかな愛の形に感動した。

とてもよいシーンとべたべたな80年代のこってりしたのが全くつながりがない、その二つを繋ぎとめているのは話の展開のみ。イジョンジェは演技が下手かも。間抜けな顔がとても目立ち、アップにあると結構ププッって感じだった。イヨンへとの『ラスト・プレゼント
』では、売れないコメディアンというはまりにはまった役で、地で演技したに違いない。僕はそれで始めてイジョンジェを見たので旨い人だとかなり勘違いしたみたい。旨かったけどあれは、大阪芸人みたいで。

うーん、結構凄かったけど、歴史に頼ってる?映画としてはいまいちかも。

オーロラ姫 오로라 공주 Princess Aurora

5件の残酷な殺人事件が立て続けに起きて,互いに関連がないように見える事件の内幕が明らかになっていく,母性のすさまじい復讐を描いた犯罪ドラマ

連 続する殺人事件。死体のそばに間違いなく貼られている「オーロラ姫」のステッカー。事件を担当 したオ・ソンホ刑事は,現場のCC-TVを通して「私を捜してみて」というメッセージを残した元妻のチョン・スンジョンが犯人だとを直感するが,被害者の 共通点はどこにも発見されない。

捜査チームを混乱に陥れながら,それぞれ違った手法で残酷な殺人を敢行するスンジョン。突然,殺人場所を公開して,都心郊外周辺のゴミ埋立地で,軍,警察とマスコミ,全国民の視線を集中させる。
sunairi: 最初は目新しさや、入りの突然さに惹かれてみたが、最後まで見ると薄っぺらい話だった。復讐の感情と道理に映画を集中して何か大切な事を忘れていたような気がする。可愛そうな女だからという理由でこの映画は成り立っている、それは同情ではないか?オム・ジョンファは、『私の小さなピアニスト・ホロウィッツのために』で何かを失った女性の役を素晴らしく演じた。今回は怒りのために生きる人間を演じた。まあこの映画は『私の小さなピアニスト・ホロウィッツのために』の前だったから映画選びがよくなかったのかもいい映画って中々来ないかー?

Sunday, June 22, 2008

殺人の追憶 살인의 추억 Memories of Murder・Sarinui Chueok

1986年、ソウル近郊の農村で若い女性の裸死体が発見された。
無惨にも手足を拘束のうえ強姦されており、その後も同じ手口の連続殺人事件が相次 いで発生。現地には特別捜査本部が設置され、地元の刑事パク・トゥマン (ソン・ガンホ)とソウル市警から派遣されたソ・テユン(キム・サンギョン)は、この難事件に挑む。性格も捜査方法も異なる二人は対立を続け何度も失敗を 重ねながら、ついに有力な容疑者を捕らえるのだが…。

Friday, June 20, 2008

ゆれる

ゆれる』は2006年7月8日に公開された西川美和監督の日本映画である。

故 郷を離れ、東京で写真家として活躍する弟・猛。母親の法事で久々に帰省し、兄・稔と昔の恋人・智恵子と再会する。猛と智恵子が一夜を過ごした翌日、3人 は渓谷へと向かった。猛が智恵子を避けるように写真を撮っているとき、智恵子が渓流にかかる吊り橋から落下する。その時、近くにいたのは稔だけだった。事 故だったのか、事件なのか。裁判が進むにつれ猛の心はゆれ、そして、最後に選択した行為とは……。
sunairi: 小さな町のガソリンスタンド、いい人で正直で、いつも人にいちゃもんつけられる人が働く。それは猛ことオダギリジョーが扮する男のお兄さん。お兄さんは家業を背負い、変わり者の父を背負い、独身で、優しく、面倒見がよく、そしてある意味とち狂っている。そんな状況がトレンディーな始まり方(これが本当にアレルギーリアクションを起こしそうになるほどうざい)の後からゆっくりと皮をむくように展開する。実を言うととち狂っているのはお兄さんだけでもなく、家業を拒絶して写真家になった猛もそうであったのか?それともそのお兄さんとの関係でそうなったのか?

すごくインパクトのあるやり方で深い日本のしがらみや切なさ兄弟関係、家族関係の複雑さを巧く事故とつなげ作られた映画。これは脚本の勝利か、狙ったところは逃がさない感の映画作り、少し出来すぎててそういった遊び、偶然性の遊び?が少なかったかも。

Thursday, June 19, 2008

犯人に告ぐ


ノンキャリアながら警視として、神奈川県警本部管理官の地位にあった、主人公“巻島史彦”は、とある誘拐事件の捜査ミスの責任を負わされて捜査会見を行うが、上層部の指示により過失を一切認めなかったため、マスコミの激しい攻撃に晒された事から逆切れし、足柄署に左遷された。

6年後、「バッドマン」を名乗る犯人による連続幼児誘拐殺人事件の捜査が難航。警察や自分に批判的なマスコミ関係者を嘲弄するメッセージを送る犯人 に対する世間の怒りは、警察に対する非難となって現れていた。この事態に危機感を持った県警上層部は、捜査責任者がマスコミを通じて目撃情報を求めると共 に、犯人自身に呼びかける「劇場型捜査」とも言うべき起死回生の策を取ることとし、巻島がその責任者として呼び寄せられる。 巻島はニュース番組に出演し、犯人に同情するかのような発言をしてメッセージを求めるが、数百通もの自称「バッドマン」からの手紙が寄せられるものの、犯 人しか知らない情報を記載したものは一つとしてなかった。世論は犯人を英雄視するものとして批判、「特ダネ」をもらえなかったマスコミもこれに同調。巻島 は、捜査本部においても孤立。試みは失敗に終わったかに思われた。 だが、ついに「バッドマン」本人からのものと思われる手紙が届く……。

sunairi: なんか韓国のボンジュノの『殺人の追憶』と、ソルギョングが出た『あいつの声』を思い出した。主人公の豊川悦司はなんか顔が歳をとってたるんでいる感じがあり、昔ゲイのテーマの映画で彼を見てきれい系の顔だなーと思っていたため、少し引いた。その彼が大人になった顔、貫禄を引っさげてというかそれを見初められて、自分の解決できなかった事件の悪い思い出の浄化の為、頑張る。その自分を曲げない姿、メディアの滑稽さに屈しない所、刺されても人情で頑張るところが少し彼の顔の貫禄を上回る役であったと思った。他の若くても味がある演技が出来る人のほうが良かったのでは?

Wednesday, June 18, 2008

模倣犯


1996年9月12日早朝、一家惨殺事件の唯一の生き残りである塚田真一は、犬の散歩中に、大川公園で女性の右腕を発見する。同じ公園からは、失踪したOL・古川鞠子のハンドバッグが発見され、マスコミが大騒ぎするなか、犯人を名乗る人物はテレビ局に「右腕は古川鞠子のものではない」という内容の電話を掛ける。さらに、古川鞠子の祖父の有馬義男のもとにも、犯人から電話があり、孫娘を心配する有馬の心を弄ぶかのように、有馬を翻弄していく。

や がて、犯人の指示で有馬あてのメッセージを届けた女子高生の死体が発見され、古川鞠子の白骨体も第三者の会社に送り届けられる。死者を冒涜した遺 体の送り付け方やマスコミに対する不敵な挑戦。そして、有馬をはじめとする被害者遺族に対するあまりにもむごい仕打ちに、犯人に対する捜査員や一般市民の 怒りは日に日に強くなっていた。

11月5日、群馬県の山中で一台の自動車が崖下に転落し、事故車のトランクから1人の男性の死体が発見される。自動車を運転していた栗橋浩美と助手席に座っていた高井和明の2人も事故のために死亡していたが、警察は両名の自宅の家宅捜索を行う。すると、栗橋の自宅から右腕を切り取られた女性の死体と、監禁された女性達の写真が発見され、捜査本部は栗橋・高井が連続女性拉致殺害事件の犯人として捜査を進める。

栗橋の部屋から発見された写真から、一連の事件で殺されたと認められる女性以外の姿を見つけ、捜査本部はその女性の特定、栗橋・高井が殺人を行っていたアジトの発見に向けて捜査を進める。

しかし、和明の妹・高井由美子は捜査本部の報告に納得がいかず、兄の無実を主張し続け、「栗橋主犯・高井従犯」説を唱えるルポライター・前畑滋子や有馬義男などに接触をはかるようになる。そんな由美子の後見人に、かつて浩美・和明と同級生だった網川浩一が名乗りをあげ、マスコミに華々しく登場してくる。

実は、かつての同級生、浩美・和明そして浩一の3人の奇妙な関係が、この事件の発端だったのだ。

sunairi: スマスマの中井君が主人公というか模倣犯。結構こう見ると綺麗な顔をしているのがわかる。その相棒の津田寛治は実に気持ちわるい。気持ち悪い役をしているから、気持ち悪いと思うのが演技が旨いということだが、見てて津田寛治の顔も本当にヒェーって感じだった。

映画のスタイルが超ダサい。なんか今風のポストモダンのメディア、MTV(これももう古いか?)時代を出したいのが判るが、なんかセンスなさすぎるのでは?もっとシンプルな作り方にした方がかっこよかったかも。それか少しドキュメンタリースタイルいしたほうが、これは想像ですが。

話は結構面白かった。宮部みゆきという作家が書いた話らしいが、現在の目的を失った若者、人情と太さで生きている叔父さんと感情のクロス。頭がずる賢く痛さを感じないお金持ちの男、メディアも巻き込み模倣犯になりすまし有名になる男は、娘を殺された叔父さんにテレビで説教される、その時やはり心が痛む。愛を教えてくれる親がいなかった為に寂しくそだった男性は叔父さんに心を寄せる。といい話だが、映画のスタイル、映画の色(黄色っぽい?)などでダメだし。折角いい素材なのに。

クローズド・ノート

ストーリー

小学校教員志望の大学生・堀井香恵は、アルバイト先の「今井文具堂」で万年筆を買いに来たイラストレーター・石飛隆作と出会う。香恵は絵を描くのに最適な万年筆を探す石飛に、次第に惹かれていく。

香恵の家には、その家の前の住人の忘れ物と思われる一冊のノートがあった。初めは読むつもりはなかったが、友人の葉菜が留学したこともあり、ふと寂しさに襲われた香恵はそのノートを読んでしまう。

そこには、そのノートを置き忘れた前の住人で小学校教師・真野伊吹と生徒達との交流の日々、そして最愛の人“隆”への溢れる想いが綴られていた。

ノートを読み進めていく内に香恵は、伊吹の考え方・生き方に共感するようになる。しかし、そこには驚くべき事実が隠されていた。

sunairi: 沢尻エリカがご機嫌斜めな初日舞台挨拶が問題になった映画。内容は、日本では綺麗な女にはこの様な話、共演者、情景、そして結末が用意されるとまざまざと見せ付けられた気がした。沢尻の演技はちゃっかりな確り者の女の子、少々知ったかぶりの喋りがいらついた。光が入る窓際に座る沢尻、マンドリンを弾く沢尻、人の日記を盗み読みして泣く沢尻、綺麗なのに男に振られる沢尻、そしてその自分の散漫な演技、皆が沢尻を綺麗だと思い、それを認識確認し演技で答える沢尻、この映画が相当気持ちよかったか、初日舞台挨拶でしょうもない仕来りをしなければいけない状況にプンプンな沢尻、もうええわ。

どうでもいい映画やったわ。

Tuesday, June 17, 2008

島 섬 ソム The Isle 

<島>という名の閑静でひっそりとしていた釣り場を背景に,一人の女と一人の男の猟奇的な愛の物語を通し,人間の性心理を描いたキム・キドク監督の4番目の作品

▼世の中から隔離された釣り場<島>の女主人ヒジンは,釣師たちに飲食物を売り,時には身体を売って暮らしている。

▼ ある日,他の男と愛に陥った恋人を殺害した元警官ヒョンシクが, 自殺する場所を探して釣り場にやってくる。ヒジンは,そんなヒョンシクに妙な同質感を感じる。ヒョンシクは,苦悩のはてに拳銃で自殺を試みるが,彼が手配 中という事実を偶然知ったヒジンは,潜水して釣り台の下からヒョンシクの腿をキリで突いて自殺をとめる。

▼ この事件を契機に,二人の間には,妙な感情が生じ始める。釣り場に検問に来た警察が押し入って, たまたま釣り場に隠れていた手配犯人が逃走したが,警察の銃に打たれて重傷を負う。その光景を目撃したヒョンシクの不安感は極に達し,状況に耐えられない ヒョンシクは,釣り針を口に入れて自殺を試みる。ヒジンは,ヒョンシクを警察の目から隠し,深刻な苦痛に苦しむヒョンシクをセックスで治癒する。ヒジンの セックスは,ヒョンシクにとって精神的不安と肉体的苦痛を忘れさせてくれる麻薬になる。

▼ その日以後,急速に近づいた二人は,平和な一つの時を送るけれ ど,ヒョンシクは,ヒジンの執着的な愛と空間的な孤立感に耐えられなくなって釣り場から抜け出そうとする。しかし,ヒョンシクは,ヒジンから抜け出せない 現実を悟る。彼らは,お互いのおとりになった魚のような存在になって,予期できない破局に向かう。
sunairi: 今は映画を見る集中力が無くなっているのでしょうか?輝国山人の韓国映画の説明文を読んだ時、自分はこの映画を理解していなかったっという事が判りました。文学的な風景、象徴的な情景を旨く人間ドラマに描いている感がありました。それでも僕は見ていなかったってか?



Monday, June 16, 2008

私の青春に叫び 내 청춘에게 고함 Don't Look Back

平凡な人々の日常を描きつつ,もう少し自分のアイデンティティーと真心のために,胸中に何かを鋭敏に恋しがりながら努力していく人々についての,そして彼らの人生の木目についての物語

チョンヒ - 全てのものが紛らわしい未完の青春
演 劇科で現代舞踊を専攻する21歳の休学生チョンヒは,貧しいけど,姉さんと二人きりで幸せに暮らしている。しかし,ボーイフレンドのソグとの円満でない 愛情問題と,子供たちを捨てて出て行った父の突然の訪問に苦しむ。おまけに姉さんが熱心に金を貯めて新しく用意した家まで詐欺にあってしまう。

クヌ - 時間を遅らせたい無謀な青春
公 衆電話ボックスの修理と撤去をする26歳のクヌは,特別の夢もなく,勤める会社のストライキにも関心がない。同じ職場で働く演技者志望の先輩チュンソク と一緒に,他人の通話内容をこっそりと盗聴していて偶然に知るようになった女性に執着するようになる。ある日,彼女の通話内容を聴いて電話線を切ってし まった後,彼女の家を訪ねて行って,無謀にも愛を告白するようになる。そして,通話相手の男を追いかけて暴行する。

キム兵長 - 現実に首をうな垂れる無力な青春
一 時は独文科博士課程の学生だったが,今は30歳の晩学の軍人キム兵長は,10日間の軍隊最後の休暇をとる。そして,最後の休暇の便りを家に知らせないま ま,妻をびっくりさせるつもりで気持ちが浮き立っている。しかし,家に到着したイノは,妻の不在にあわてる。彼は,妻が変わったと疑うが,それが何なのか 分からない。30歳という現実の重さに学業をあきらめて就職を準備しようとする彼が偶然に知るようになった妻の不倫は,とても苦しいこと。妻と現実に対す る不安感から,大学同窓の結婚式場で偶然に会った女性と一夜を送るイノ。翌日,家へ帰ってきたイノは,妻にその事実を率直にさらけ出す。果たして妻は,そ の正直さをどのように受け入れるだろうか。


ホン・サンス監督の「女は男の未来だ」で助監督をつとめたキムヨンナムの長編第一作。

砂入:っとあるという事は、キム・ヨンナムさんはやっぱり映画を見ててわかったけど、ホンサンスに影響を受けている。というか受けすぎ。まあ、最初の一発はこれぐらいか、それとももうホンサンスに食われているのか?『嫉妬は私の力』の様に、ホンサンスに働く人は多大に影響を受ける。マッチョだからね、超マッチョ。

最後に主人公のキム・テウ、ホンサンスでもお馴染みの彼が不倫をしている妻の乗っている電車にのって来る、すぐ後ろの席にやってきて、座る。何もいわないが電車は進む。てことは、ホンサンスおスタイルをやり、ホンサンスの横に座るキム・ヨンナムという構図が出来ます。お父さんの横で無言で居合わせる。

またまた読みすぎか?ってことは、映画としてまだまだホンサンスを超えていない、若造。『嫉妬は私の力』の方が不思議な力があった。

Sunday, June 15, 2008

仮面 가명 Rainbow Eyes

10年前の軍隊暴行事件の加害者3人が,連続して殺害される。

最も有力な犯人は,当時被害者であったイ・ユンソ。しかし,彼は,どんな痕跡も探せない。彼の存在の有無さえも。

事件を担当したチョ・ギョンユン刑事は,イ・ユンソが容疑者に浮び上がるやいなや,秘密裏に単独捜査を繰り広げる。果たしてイ・ユンソの正体は何だろうか。 sunairi:激しいヴィジュアル・スタイルがうざい。話はとってつけの復讐と愛。ゲイに対する偏見が犯罪とフェアリーテール的な神話に繋がって行き爆発といった感じ。なんかバランスが悪くいい話でもあるがなんかね?


Tuesday, June 10, 2008

八月のクリスマス 8월의 크리스마스 Christmas in August

ジョンウォンは,父から引き継いだ小さな「草原写真館」を営んでいる。タリムは,この写真館に写真の現像を頼みに来る20歳の駐車取締員。だしぬけに訪ねて来ては,写真を任せ,時折りは多くの話をし,また,時には何の話もなく,お互いを眺めて笑うだけの二人。 だが,ジョンウォンには,生きることができる日が,いくらもなかった。
sunairi: 友達にこれは韓国のクラッシックだからと言われ見た。実を言うと前も見ようとしたが歯が浮いて見れなかった。と言うか多分ただ見なかったのだが。今回はじっと見てみた。だけど大して面白くなかった。主人公のハンソッキュはいい役。死ぬのをわかっているが為にニコニコ笑顔で.....そして時たま苦しみ。親友との飲みで暴れだす所、親友への甘えが中々心に残るシーンでした。女性役は顔がクロースアップになるまで美人とは判らず、それまではなんか背高のっぽの顔長女と思っていた。しかしよく名を見るとシムウナでないではないか?『インタビュー』でイジョンジェのしょうもない話の花を勤めた女優。よく考えると俳優女優はよかったが話がすこしきざだったってか。

Saturday, June 7, 2008

Interview 

実際に色とりどりの一般人をインタビューした画面で,真実と虚構,ドキュメンタリーとフィックションの境界を扱った作品

▼ウンソクは,映画勉強のフランス留学生活を終えて映画の準備を始める。彼の映画は,構成された台本による虚構の話はなく,実際の人々と話しながら撮ったインタビューがすべてだ。

▼ウンソクは,人々が直接体験したラブストーリーが真実であることを説得しながら色とりどりの人々から恋愛談を引き出していく。そして,友達のクォン・ミンジュンと一緒にいてインタビューするようになったヨンヒに会う。

▼彼女をもっと知りたいという気持ちが生まれたウンソクは,ヨンヒが大事に保管した愛の追憶を聞くために彼女としばしば会うようになる。ウンソクは,自分の一方的なインタビューだけが彼女と話す方法であり,カメラを通してだけ彼女に会うことに葛藤を感じ始める。

砂入:つまらなかった、前衛的な映画作りは超うざかった。イ・ジョンジェは見てて退屈。格好いいと思われて映画に使われているのだろうけど、演技が見てて腹立ってくる。 一般人のインタビューは結構よかったかも。いいシーンもいっぱいあった。だけど話の構成、イ・ジョンジェの役、彼がフランスにいた頃の映像........。裸でフランス人の彼女と目を覚まし、おしりを出してエヴィアンを飲むといったクリシェーを、それとこの監督イ・ジョンジェに惚れてるんでしょうね。なんか全ての願望の投影を彼が演技している。それを当たり前のように演技する図々しさが丸出し。イ・ジョンジェ自分で本当にかっこいいと思ってるんでしょうね。ウゲウゲ。それが目に付きました。



Friday, June 6, 2008

同い年の家庭教師 동갑내기 과외하기 My Tutor Friend

21歳の同年齢という事実だけを除いて完全に相いれない関係にある二人の男女が,家庭教師と生徒という関係で出会うロマンチック・コメディー

▼お 父さんの失職で鶏肉屋の娘になったスワン。大学2年生の彼女 は,登録金のため高額な課外(家庭教師)を始める。机の下に鏡を隠して彼女のスカートの中を覗こうとする双子たちとの険しい対決。不正に耐えられない彼女 は,今日も家庭教師7日目で首になる事故を起こしてしまう。

▼しかし,「課外がなければ登録金もない」と叫ぶ母がうるさくて,再び課外戦線に飛び込んだ彼女は,ついに莫強難敵のジフンに会う。成金家の長男で,喧嘩好きで,学校では「チャン(番長)」になり,高等学校を2回も退学になった前歴華麗な同年齢の教え子ジフン。

▼初 めての出会いからパンマル(ぞんざいな言葉)は基本で,授業時 間ずっとタバコを吸うジフンに真っ青になったスワン。止めた場合は,また事故としてお母さんに面目がなくて,どうにか機先を制しようと二の腕をまくりあげ てみるけれど,ジフンのタイムリーヒット一発にまいってしまう。
sunairi: どうでもいい話、女性に大人気のクォン・サンワのどうでもいい演技。女性役のキム・ハヌルは始めてみたが、すこし80年代的な髪型と、色黒の肌が姉を思い出した。しかし彼女の技とらしい演技だったが、何故か意地を張った時のコミカルさがカリスマを感じさせた。