『ゆれる』は2006年7月8日に公開された西川美和監督の日本映画である。
故 郷を離れ、東京で写真家として活躍する弟・猛。母親の法事で久々に帰省し、兄・稔と昔の恋人・智恵子と再会する。猛と智恵子が一夜を過ごした翌日、3人 は渓谷へと向かった。猛が智恵子を避けるように写真を撮っているとき、智恵子が渓流にかかる吊り橋から落下する。その時、近くにいたのは稔だけだった。事 故だったのか、事件なのか。裁判が進むにつれ猛の心はゆれ、そして、最後に選択した行為とは……。
sunairi: 小さな町のガソリンスタンド、いい人で正直で、いつも人にいちゃもんつけられる人が働く。それは猛ことオダギリジョーが扮する男のお兄さん。お兄さんは家業を背負い、変わり者の父を背負い、独身で、優しく、面倒見がよく、そしてある意味とち狂っている。そんな状況がトレンディーな始まり方(これが本当にアレルギーリアクションを起こしそうになるほどうざい)の後からゆっくりと皮をむくように展開する。実を言うととち狂っているのはお兄さんだけでもなく、家業を拒絶して写真家になった猛もそうであったのか?それともそのお兄さんとの関係でそうなったのか?
すごくインパクトのあるやり方で深い日本のしがらみや切なさ兄弟関係、家族関係の複雑さを巧く事故とつなげ作られた映画。これは脚本の勝利か、狙ったところは逃がさない感の映画作り、少し出来すぎててそういった遊び、偶然性の遊び?が少なかったかも。
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