Wednesday, March 19, 2008

"Zwartboek" (Black Book) 『ブラックブック』

【粗筋】1944年、ナチスドイツ制圧下のオランダ。ナチスに親兄弟を虐殺されたユダヤ人の歌手ラヘルは、復讐を誓い、オランダ人のレジスタンス組織に身 を投じる。偶然知り合ったナチス情報部幹部を肉体で篭絡し、諜報活動を繰り広げるが・・。なおこの粗筋は某日記から取ってきました。
さて写真1の男性、Sebastian Koch、という名前の俳優、妻と子供を亡くし一人でゲスタポの司令官役をしているのですが、とってもあまーい役なんですね。あまーいとはいい男という意 味で。少し「シンドラーズリスト」のLiam Neesonのを思い出しましたね、ほらあの男もあまかったでしょう?冷酷な組織の中でまっとうな人間の感情を生きるという感じ?

そして写真2の女性、Carice van Houten、少しグエンステファー二を思い出しました。結構似てます。家族を目の前で射殺されたユダヤ人の女性でドイツ人の振りをし生き延びます。しか しこの女優さんよかった!旨かった。そして切ない演技をしっくりと出していました。切ない演技とは大げさな感情表現と違い難しいんです ね..............。

この二人が出会う事になり色んな窮境のなか......... ここからは言いません。別にハッピーエンディングでもありません。すばらしい映画でもなかった。すごい歴史だなーとはまた実感したけど。でもこの二人を見 るだけでもこの映画は見もの。あまーい、切ない、そして清楚で正義感のある愛を見れます。

この手の映画だったら、「ヨーロッパ・ヨーロッパ / EUROPA EUROPA(僕を愛したふたつの国)」がお勧め。これもナチ時代のユダヤ人の青年、ドイツ人の青年隊の振りをして貢献と勲章まで得、生き延び最後はたっ た一人残された家族の兄と再会するというものすごいお話。この映画の多くの状況は過酷であり、残酷な運命を生き延びるヨップ(青年)はありとあらゆる所で 可愛らしいユーモアで生き延びるんですね。この重いテーマに感光の様に現れるユーモア、この青年の強さ、楽しむという生命力がこの映画の本当の魅力でし た。

この監督実を言うとロボコップ、トータルリコール、ましてやベーシック・インスティンクトを作った人。これで理解できた。実を言うと物語、構成、 そして色んな形で「ヨーロッパ・ヨーロッパ / EUROPA EUROPA(僕を愛したふたつの国)」をぱくってます。ほらヨーロッパが1991年のAgnieszka Hollandが作ったもの、結構評論家だけの間で話題になった映画だったから、民が知ってるわけじゃない。

この図式って、ペ・ヨンギュン監督の韓国アート系フィルム「Why Did Bodhi-Dharma Leave for the East? 達磨はなぜ東へ行ったのか (1989/韓国)」が詩的に禅を表現する映画のマスターピースなら、それを見てぱくって大失敗したんだろうなーとすぐにわかったム・ギドクが監督の同じ く韓国映画「春夏秋冬そして春 (2003)」みたいです。しかしブラックブックは「春夏秋冬そして春 (2003)」ほどは失敗していません。結構旨く 出来ているかなー。

もし良かったら"Zwartboek" (Black Book) 『ブラックブック』と「ヨーロッパ・ヨーロッパ / EUROPA EUROPA(僕を愛したふたつの国)」を二本見比べて、

其の次の日は「Why Did Bodhi-Dharma Leave for the East? 達磨はなぜ東へ行ったのか (1989/韓国)」と「春夏秋冬そして春 (2003)」を見比べる日をしてみるとか?

ははは手(チョキ)

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