Saturday, April 5, 2008

浜辺の女 해변의 여인 Woman On The Beach - ホン・サンス

韓国西海岸に位置するシンドゥリ海岸へ短い旅行に出発した4人の男女の日常的な旅行話を通して,鄙陋(ひろう:身分・性行が卑しく下品な・こと)な私たちの人生をもう一度暴く作品

▼新しく演出する作品のシナリオ創作に難航している映画監督チュンネは,後輩の美術監督チャンウクに訳もなく旅行に行きたいとせがむ。

▼チャンウクは,自分の恋人も一緒に連れて行くという条件でチュンネの要請を受け入れ,二人の男と一人の女は,同じ車に乗って旅行に出発する。

砂入:出ましたホン・サンスの新作、「浜辺の女」とはエリック・ロメールの『海辺のポーリーヌ』を思い出させる題。題だけでもセンスいいなーと思いました。先ず最初。

いやいや自伝でしょうね、彼の作品は。主人公は映画監督、女癖が悪い、まさしくもホンサンスではないですか。過去の作品は結構、シニカルでビター。人間のさがのやるせなさを痛々しく描いていましたが、今回はあっけらかん。

一瞬の取り付かれるような恋に落ち、創作意欲とその淵から彼を突き落とすような恋、そして帰っていく映画監督としての自分の生活、最後はやはり妥協は出来ない、人に自分を受け渡すことが出来ない人たちのほんの一瞬の自己麻酔のような恋。

しかし過去の作品はもっとその状況に悲観を感じていましたが今回はもう諦めたと言うか、恋に落ちる事はプロ並み。所謂やりチンと映画創作が重なり合い、永遠に映画を作り、恋をするという人生?

どうなんでしょうね、これって?所謂、ロボットじゃーないですか?作る為のメカニズム?人間は、作家は精巧に作られているってか?少しそんな底の浅さが見えました。

良い映画とは?なんなんでしょうね?

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